[悪魔の舘] 其ノ六 ページ10
【目線なし】
道化役「はーい！綿あめ！」
道化師がそう言って取り出したのは紛れも無く【綿あめ】だった。
一同「おぉぉー！！」
再び観客は感嘆の声を上げると共に拍手喝采した。
道化役「はいはーい！驚いてくれましたでしょうか！でも次はもっと凄いものをお見せしますよォー！」
そう言って少年を元の席に座るよう急かすと、今度はまるで初めから決めていたかのようにある少女を指名した。
道化役「じゃあ、そこの欧州の混血別嬪さん！いらっしゃい！いらっしゃい！」
道化役はAに手招きをしながら飛び跳ねた。
敦「おぉー！Aさん羨ましいです！」
道化役は微笑みながら舞台の上から手を差し伸べた。
道化役「さぁ、おいで。」
Aは其の手を取った。
道化役は見かけによらず強い力で彼女の手を引っ張った。
道化役「さぁー！皆さんよーくご覧下さーい！今からこのお嬢さんに……」
そう言って道化役は自らの外套の中を漁る様な仕草を見せた。
スポットライトの強い光がAの頬を照らし続けた。
道化役「この！！光り輝く宝石の欠片を今から彼女の体内に入れたいと思いまァーす！」
彼が取り出したのは神々しく煌めく宝石の欠片だった。
一同は其の宝石の余りの美しさに息を呑んだ。
唯一人を除いて。
太宰「………あ、あれは…」
道化役「はァーい！皆さーん！よーく見てて下さいねー！」
道化役がAの腰に手を回し、グッと自らに近付けた。
道化役「3！2！1！どりゃァ！！」
掛け声と共に道化役はAの胸の中心部分に其の宝石を押し当てた。
A「………ｳｯ!!」
その瞬間、宝石は彼女の体内に音を立てることもなく吸い込まれる様に入っていった。
それと同時に彼女は呻き声ともとれる声を小さく上げて道化役の方に倒れ込んだ。
道化役「おっと。大丈夫かい？」
A「………！！」
彼女は道化役の顔を見上げてやっと思い出した。
A(……梶井、さん？)
中也「おい、之は本当に手品なんだろうな？」
倒れ込んだAを見てから道化役を睨み付けた。
道化役「勿論ですとも！御安心下さい。それとお言葉ですが、まだ幕は下がっておりませんのでどうぞ御着席下さい。」
道化役の瞳が爛々と鋭く光った。
道化役「さァーて！では本当に之で最後になりますが引き続き此お嬢さんを使って人体実験を行いたいと思いまァーすッ！！」
狂気に満ちた声が【見世物小屋】の中に響き渡った。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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ラッキーカラー
あずきいろ
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葵(プロフ) - 零奈さん» 気付いてくれてありがとうございます！変換ミスです…。また何かありましたらよろしくお願いします。 (2018年5月13日 7時) (
レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 責任転嫁、で「立花」くんがいるんですけど、「立原」くんじゃないんですか？ (2018年5月12日 22時) (レス) id: 92c720ec2f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 鈴里風夢さん» ありがとうございます！ご指摘嬉しく思います<(_ _)>また何かありましたら遠慮なく教えて下さい(**) (2018年5月2日 17時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 祭鼓@harigaya makoさん» コメントありがとうございます(^^)はい！更新頑張ります！今後ともどうぞ宜しくお願い致します(T^T) (2018年5月2日 17時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新頑張って下さい！！あ、序章の方に第二章へリンク出来るようにURLを載せた方がいいかもしれません…余計な口出しでしたらすみません！ (2018年5月2日 0時) (レス) id: 1e78f4766c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎそーまっち | 作成日時：2018年5月1日 23時
