【文スト】選んで生まれた訳じゃない[第二章]

癒えない傷と君の傷 ページ42

【夢主目線】

[決闘まで後二時間半。]






部屋に帰ると手紙があった。黒い封筒の手紙。







全文を読まなかった。読んではいけない気がした。


黒い封筒には差出人が書かれていなかったが手紙の内容から容易に其の人物が想定出来た。


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Dear;Sonya･D




初春の風が頬を愛で冬の寒さが恋しくなってきた今日この頃。いかがお過ごしでしょうか。

貴方は今、日本の反勢力組織で自我を育て、其のインテリジェントな才能を発揮されている事でしょう。


さて、此の度其方の組織の拠点地に刺客を送らせて頂きました。


従って謹んで御迎えに上がりたいと思っています。

其方では日々苦痛な雑務や私の息女と云うことで人間関係が拗れてしまったりと色々大変な様ですね。

故に之を機に、此方に戻られてはどうでしょうか。

此方の仕事は旧時よりも安定して貴方を扶養する余裕が出来ました。


大変身勝手な提案では有りますが受諾して頂けると幸甚の限りです。


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手紙は全部で三枚。

上記は一枚目の内容である。





私は、二枚目を取らず、三枚目を開いた。


一刻も早く此の手紙の差出人を知りたかった。






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貴方は私の血を継ぐ者です。


貴方は白にも黒にも染まりません。

白にも黒にも成り得ない色。



其れが【鼠色】です。



最後に成りますが、今の貴方には特殊な異能力が宿っている様です。貴方の意志に沿って能力の牙の大きさを変える変則的な異能です。



時が来たら有効に使うと良いでしょう。



其の能力は貴方に莫大な富と輝かしいキャリアを得させる物と成ります。ですが使い方を誤れば其れは殺戮の権化と化します。



今から其の異能力名をお教えしましょう。




【罪と罰】

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私はそこ迄読んで手紙を閉じた。




今は気持ちが落ち着かない。駄目だ。こんなにも精神不安定な時に読んでしまったら。






嘘に決まっている。誰かの悪戯だ。タチの悪い奴め。




何が罪と罰だ、其れは父親の異能力だ。


子が親の異能力迄引き継ぐだと？考えられない。




全く馬鹿げている、この悪戯を考案した不届き者は何てナンセンスなんだ！





私は遂に気が狂って笑いだした。

之がストレス人間の末期であるが如く。




一人虚しく乾いた其の笑い声だけが部屋をこだまし続けた。

私を殺さないで→←形勢逆転

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ラッキーカラー

あずきいろ

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