[悪魔の舘] 其ノ七 ページ11
【目線なし】
道化役「はーい!じゃあお嬢さんにはこの台の上に寝てもらいマース!それでこうやって手足を台に固定して…と。」
道化役はそう言ってAを大の字にその台の上に寝かせ、台上に彼女を縛り付けた。
観客一同はこれから何が始まるのかとざわついた。
道化役「はーい!じゃあ、お嬢さんには“魔法の呪文”を唱えてもらうよ!」
道化役が彼女に耳打ちをした。
A「……って言えばいいんですか?」
道化役「そうそう。」
A「どういう意味なんですか…?」
道化役「魔法の呪文だよ。」
道化役「はい!じゃあお嬢さんが魔法の呪文を唱えたら3、2、1で彼女の掌にこの!五寸釘を刺したいと思いまァーす!」
また道化役はケラケラと乾いた笑みを浮かべた。
観客一同固唾を呑んで見守る中其れは始まった。
A「プラジリティー・モスニスティ!リレック・ディ・ナカザニティ!」
道化役「はい!3!2!1!」
────グサッッ!!
鈍い音と共にAの悲痛な叫びだけが響いた。
A「やめて!痛い!…痛いよ…!痛い痛い痛い!!!」
観客は悲鳴をあげて建物外へ逃げ出す者まで現れた。
敦「Aさん!!」
中也「クッソ手前ッ!!」
国木田「待て!アレを見ろ……。」
なんと、不思議な事にAの手からは血が一滴も垂れていない。
まるで粘土の上に釘を刺している様な状態だった。
国木田「…もしかしたら之も劇の一部かもしれない。さっき道化役が彼奴に何か言っていただろう?」
ナオミ「でも!あんなに痛がっていますわ!」
谷崎「そうですよ!とても演技なんかには…そうですよね?!太宰さ…ん?アレ?太宰さんは?」
賢治「ついさっき電話が来たって出て行きましたよ?」
国木田「何でこういう時に限って頭の切れる奴が居ないんだ!」
その間もAは悲鳴の様な叫びを上げ続けた。
すると突然道化役が感嘆の声を上げた。
道化役「おおおおぉぉぉー!!こ、これは!痛い!痛い!」
混乱していた会場に居た観客が一斉に道化役を見つめた。
道化役は手を上に掲げ静かに其の黒い手袋を取った。
道化役の其の手からは太い丁度其の五寸釘で刺された様な傷が出来ていた。
その傷を見た客の数名がまた悲鳴を上げて開場から飛び出して言った。
道化役「アハハッ!!成功だァ!!皆さん拍手をッ!!」
与謝野「完全に此奴…狂ってやがる。」
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葵(プロフ) - 零奈さん» 気付いてくれてありがとうございます!変換ミスです…。また何かありましたらよろしくお願いします。 (2018年5月13日 7時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 責任転嫁、で「立花」くんがいるんですけど、「立原」くんじゃないんですか? (2018年5月12日 22時) (レス) id: 92c720ec2f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 鈴里風夢さん» ありがとうございます!ご指摘嬉しく思います<(_ _)>また何かありましたら遠慮なく教えて下さい(**) (2018年5月2日 17時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 祭鼓@harigaya makoさん» コメントありがとうございます(^^)はい!更新頑張ります!今後ともどうぞ宜しくお願い致します(T^T) (2018年5月2日 17時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - 続編おめでとうございます!更新頑張って下さい!!あ、序章の方に第二章へリンク出来るようにURLを載せた方がいいかもしれません…余計な口出しでしたらすみません! (2018年5月2日 0時) (レス) id: 1e78f4766c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えりんぎそーまっち | 作成日時:2018年5月1日 23時