無能幹部、土俵を変える【D!】【ら】 (ページ3)

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さて、書類を持っていくためには、書類を持たねばならない。

試しに持ってみたら、とんでもなく重かったのだ。大きめの辞書10冊分ぐらい。そして紙だから持ちづらい。

無能()な私には手伝ってくれる人なんていない。
かと言って少量で往復するなんて、めんどくさい！！
どうせ歩くのは徹夜明け座りっぱのせいでおっせえんだ、まとめて持っていってやる。

取り敢えずドアを開ける。
少しの八つ当たりで強めに開けてしまった。何かに当たった気がするがそんなことは知らない。

机の上から持ち上げて歩き出す。

あ、ちょっと斜めになったら歩きやすい。
ドアは足で閉める。びっくり大きな音が鳴ったが皆食堂なので関係なし。

書類を持っているせいで歩きが遅い私を責めるやつはいないし(食堂にいるから)
書類が多いせいで壁にぶつかりまくる私を笑って追い討ちかけるやつもいないし(食堂にry)

……あれ、もしかしてこの時間ゴールデンタイムだったり？

そして、10年いた場所で初めての発見をしてルンルンな私が鼻歌を歌ってもバカにするやつはいない(ry)

もうテンションが上がってしまう。

必死に歩いてきた書記長室。
そして問題発生。扉が空いていないのだ。

昔もたまに似たようなことをしていたんだが、その時は開けててくれた。
ただ、無能になってスパイとか言われ出してから全部閉まった。

多分今までが緩かっただけだろうけど、今の私には越えられない壁レベルのものだ。

一度書類を地面に置き、扉を開ける。
そして書類を持とうとすると、書類は持ちづらいし(紙が取れない)扉は閉まる(重いから自重で)

非常に申し訳なく思いながら、入って直ぐにある棚(軽め中あり)をひっかけて何とかなった。

そして部屋の時計を見ると、7時40分！みんなが食べ終わり帰ってくる時間だ。

書類を運んだことでほぐれ、温まった眠たすぎる体にむち打って走って帰った。

そういえばまだ書類があることに絶望しながら。