また会えたら、そのときは (ページ1)

今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:19,000 hit

1 ページ1

からかわれるのが嫌だった。今思うと小学生が好きな子の気を引きたいがためにやっていた行為なんだろうけれど、幼馴染みのジェヒョンと登校をするとラブラブだのカップルだのチューはしたのかだの、そういうことを言われるのがストレスでしかなくて。もう学校に一緒に行きたくないと言ったらジェヒョンは怒ってしまって口を聞いてくれなくなった。私をからかっていた男の子は、最初こそ「夫婦喧嘩だ！」と別々に登校をした私にちょっかいを出してきたけれど、1ヵ月それが続いていたら「ほんとに喧嘩したの？」って心配そうに見てきたから、お前のせいだと頬を叩いた。もちろん問題になり、親が呼ばれて先生にこってり怒られた。向こうの親御さんがいい人だったからそれ以上大事にはならなかったのが唯一の救い。結構生徒がいるところで起こしたことだったから学年にはすぐ広まったからジェヒョンの耳にも入っているはずなのに、ジェヒョンは何も言ってこなかった。

中学に進学をすると、ジェヒョンと幼馴染みだからってだけの理由で女の子たちに仲間はずれにされた。その頃はジェヒョンと関わりなんか一切無かったし、その子とは小学校は別だったのにどこでその情報を手に入れたんだろうと思ったら、後ろで肩身が狭そうにしている女子生徒には見覚えがあった。……いつだかジェヒョンにフラれた子。この子が情報源なんだろうなあと、フラれた腹いせをするなら私じゃなくてジェヒョンにしてよって言おうとしたけれど、また親を呼ばれたら困るから踏みとどまった。

「お前いじめられてるの？」
『いじめられてはない、嫌がらせされてる』
「同じ意味じゃね」

ある日家に帰るとジェヒョンが我が家で夕飯を食べていた。お母さんがお風呂に入っているときに私の顔色をうかがいながらもズバッと言われた一言。いつ終わるのかと思っていたジェヒョンとの長い喧嘩を終了させた出来事でもあったからほんのちょっとだけ感謝はしてるけれど、それ自体は卒業するまで続いた。いい加減に普通の学校生活を送りたかった私は高校にありえないくらい期待抱いていた。偏差値もそこそこ、規則もそこまで厳しくもないし制服もかわいい。私が合格したのは、至って普通の、頭がよくもなくかといって進学に困らないくらいのレベルの高校。

学力に差があるからと油断していたのがよくなったのかもしれない、まさか、またジェヒョンと3年間過ごすことになるとは、思いもしていなかった。