180話 ページ31
フロイドside
守りたいって思っていた癖に、膝の上に座るAを怯えさせているのは他でもないオレ自身だった。
フロ｢ごめん、A。ごめんね、もう大きな声出さないから。怖がらせてごめん。Aは何も悪いことはしてないから、謝らなくていーから。｣
どうすればいいのか分からなくて。
たどたどしくごめんと、Aは悪くないから謝らなくていいと、
そう言って抱きしめることしかできなかった。
アズールばっかり狡いなんて、子供みたいな我儘のせいでAを怖がらせた。
そんな自分が情けなくなる。
何が守りたいだよ。
フロ｢ごめん、ほんとに。｣
ぐっと抱き締める力が強まる。
フロ｢オレ、ただアズールみたいにAと仲良くしたかっただけで、怖がらせるつもりなんてなかったから｣
だから、ごめん
嫌いにならないで
最後に口から出た言葉はそんな保身の言葉だった。
そんなダセェオレをAはぎゅっと抱き締め返して口を開いた。
『…Aはおっきいおにいさんのこときらいになりませんよ。』
そんなたった一言だけで、オレの心は安堵して涙が零れそうになる。
これ以上ダセェとこ見せたくねぇのに。
アズール達の前で泣くのも癪だし、必死に涙を堪えた。
『おにいさん。こわがって、ごめんなさい。あずーるくんがこわいひとじゃないって、いってたのに。おにいさんはあのひとたちとはちがうのに。』
フロ｢んーん、いーよ。｣
小さくなっても律儀なんだなぁ、と小さな頭を撫でる。
俺の手に収まんじゃね？ってくらい小さい。
オレよく寝てる時に潰さなかったなぁ。
そんなことをぼんやりと考えながら申し訳なさそうにするAに話し掛ける。
フロ｢ねぇ、A。オレのこともアズールみたいに名前で呼んでよ｣
そこからオレのこと、ついでにジェイドのことも名前で呼んでくれることになった。
オレが頼んだのになんでジェイドまで。
そう思って少しダルくなったが、Aがオレの服をぎゅっとしたまま楽しそうに話す姿を見てオレまで楽しくなってきた。
フロ｢オレ今すげー気分いいからとっておきの魔法見せてあげる〜｣
『…！まほう！！！』
アズ｢はぁ…。子供が二人いるように見えるのは僕だけでしょうかね。｣
ジェ｢おや。そんなとこが可愛いんでしょう？ボクの片割れは。｣
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のと(プロフ) - +ちっくさん» どクソ重シリアスが好物なので泣いてくださって嬉しいですヽ(｡･ω･｡)ﾉ私もこのまで読んでくださった+ちっくさんが大好きです！！ (2021年5月12日 22時) (
レス) id: 2cc152cab9 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 泣かせんなよおおお！！。゜(´∩ω∩｀)゜。結界師とか懐かしいって思って読んでたのになんだよこれぇぇえうわあああ！好きだあああ！ (2021年5月12日 18時) (レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと | 作成日時：2021年1月15日 16時
