世界一の馬鹿野郎 (ページ17)

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馬鹿ページ17

『……ねえ』

｢……｣

『なにこれ……』

｢……｣

『まさかこれだけのためにあんなヒステリックになってまで私をここに連れ帰ったわけじゃないでしょうね？』

｢……ごめん｣

『はあ』

キッチンを見るとまっ黒焦げのまずそうな魚焼き。吹きこぼしたあとのある汚いコンロの上にあるなぜか赤い味噌汁。そして、炊飯器開けるとかぴかぴごはん。

なにごとや。

『なんで料理できないのに作ろうとするの』

｢お腹すいたしAと食べたかったんだ｣

『……』

｢早く帰るって言ったじゃないか｣

もうこれに関しては私が悪いとしかいいようがないのか？いやでもこいつもなかなかのバカだ。
買って食っとくとかあるだろ普通。私と違って金あるんだから。金もぎ取ってやろうか？

『…とりあえずこの訳の分からない変な料理はたぶん食べれたもんじゃないわ。捨てて』

｢は？！せっかく頑張って作ったんだぞ？！鬼か？！｣

鬼はお前だ。いや、鬼じゃなくて悪魔か

『作るから、私が！！』

｢……｣

少しムッとした顔でも承諾したのか自分の作った料理を捨てていく。

なんか滑稽だ。笑

『何が食べたいの』

｢…オムライス｣

はい定番ね～、みーんな大体オムライスかハンバーグよね。ここ最近の人間はほかの料理を知らないの？

『わかった。お好み焼き作るわ』

｢なんで聞いたんだよ！！！｣

『聞いただけよ』

こいつならキュウリのおひたしとかクリームパスタとか少し違った路線いくかとおもったわ

お母さんの代わりによく料理してたから腕に自信は一応ある。まあ今回はお好み焼きだし、数分で余裕でできるわ

『出来たわよ』

｢…おお！！！｣

我ながらなかなかの腕前

｢マヨネーズでハート作ってくれ！！｣

私は文字で[ばか]と書いてやった

｢あー！ありが……はあ？！誰が馬鹿だよ！！｣

ﾌﾞﾁｭｯ

『あ、はあ？！何すんの？！』

ばかにマヨネーズかけられた！！

｢ははは爆笑お返し｣

『どうせならお好み焼きにかけなさいよ馬鹿！！！』

｢お前が馬鹿～｣

『お前が馬鹿だよ！馬鹿って言うな！！』

もう。濡れハンカチで顔ふいたけどまだマヨネーズ臭い。

とりあえず、どつかれ。