【男主】ヤバい幹部に飼われた話【d!】

CHAPTER３：二度寝 - You side - ページ11

夜に「起こして欲しい」と頼まれることがある


毎晩そんな人が誰か一人来て

それを起こすことから


俺の一日が始まるのだ




『５時です。オスマン様』



甘く、清楚な香りが

俺の髪をさらりと撫でる




「お早う、A」




暗い室内でも

彼の美しい瞳は濁らない




「ふふ、何時起きたん？」


『…１５分前、でしょうか』




お前が５時に起こせと言ったんだ

それよりも早く起きなければ

彼を起こすことは出来ない



分かってるだろう？



軽蔑した眼差しを送るも

寝起きの頭では理解出来なかったらしく


彼はうーんと背伸びをした




「…一緒にねよ？」




蛇に睨まれた蛙の気持ちが

今ではよく分かる




『結構です』




扉に向かう俺の手を

壊さんばかりに握るオスマン


笑顔で出せる力じゃない




「お誘いじゃなくて、命令なんやけど」

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