* 社内シェアハウス * 2 Fin (ページ4)

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家に帰ると、すでに二人共帰っていた

落ち着く場所なんてない

安井くんの話を聞いてから、ずっと辛い

まさか、安井くんとさゆなさんの間に子供がいたなんて

リビングは何故か真っ暗

自分の部屋に向かうと争っている声が聞こえた

樹くんの部屋からだ

門「なんで！？わたし出てかなきゃいけないの？」

樹「ここは、俺とAちゃんの家なの。だから、出てって欲しい。」

門「嫌よ。そんなの、嫌！」

樹「俺はもう昔とは違う！高地と約束したんだ。」

門「わたしとの約束もろくに守れないくせに…」

樹「は？」

門「聞いちゃったんだからね。内緒って言ったのに。樹が悪いんだから。わたしは出てかない。あの女が出てけばいいのよ。ねぇ、そこにいるんでしょ！」

いつの間にかバレていたことに怖くなった

「…」

俯いて部屋に入ると樹くんが庇うように前に立ってくれた

そして、後ろでそっと手を握られた

樹「俺は… 大切な人をやっと見つけた。」

決心が固いように、手を強く握ってくれた樹くん

門「何よ…！樹なんて知らない。わたし、飛び降りる。」

部屋の窓をあけて、よじ登った

樹「おいっ…！やめろ！」

門「じゃあ、あんたが出てってよ！」

樹「おかしいだろ！なんでAが…」

門「じゃあ、飛び降りるから！！」

「わかりました… 出ていきます。」

樹「おい、何言って…」

樹くんは焦りながら近寄ってきた

「樹くん。大切にしてあげてね…」

返事を聞かずに出ていった

樹くんは追いかけて来なかった

ちょっとは期待したのにな…

無意識に来ていたのは

高地とジェシーの家だった