L . T U N E H O U S E !! 〈３〉 (ページ17)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:243,769 hit

# 温 . ページ17

.

出たは言いものの体力がなくて

近くの公園のベンチで横になる

「っ… はぁ… はぁ…」

やばい… 意識が朦朧としていく…

気づけばタップしていた名前

萩「…もしもし」

「け、いごく…」

萩「A？どこにいる？どうした？」

「けほっ… こう…」

萩「おまっ… すぐ見つける。絶対。
そのまま繋げて。」

腕をあげているのもしんどくて

息を切らして走っているけいごくんの声が

スマホから聴こえてくる

萩「大丈夫か！」

問いかけに答えたくても喉が開いてくれない

萩「A！おい！返事しろ！」

くそっ！と焦る声が聴こえてくる

そのまま意識は途切れた

.

.

.

.

「ん…」

目を開けると白い天井

独特な薬品の匂い

右手に温もりと重み

「けいごくん…」

手を握って、伏せて寝ているけいごくんがいた

寝てる顔はとても幼くて

うん… こっちの方が似合ってる

張り付いた前髪をわけてあげると

眉間にシワがよる

萩「A…？」

「起こしちゃった…？」

萩「んーん」

自分の繋がれてる手を見てびっくりして

一瞬力が緩まったけど、また強くなる

『神山さん目覚めましたか？』

「はい」

『高い熱と軽い脱水症状起こされてますね
しばらくこのまま様子を見ましょうね』

「はい、ありがとうございます」

手が離れて立ち上がったけいごくん

萩「さっきまで、はおちゃんと彼氏が来てた
あと… お前の彼氏も」

「へ…？彼氏？」

萩「あのー、あれだよ。黒髪の」

「北斗の事？」

萩「そ、そいつの事」

「北斗は彼氏じゃないよ…？」

萩「は？まじか… 勘違いかよ…」

目をまんまるにしてヘナヘナと椅子に座り込んだ

そんなことより

「見つけてくれたんだ」

萩「まぁ…」

「ありがとう」

萩「おぅ…」

チラチラ見てくるけいごくん

何とも言えない空気が漂っている

バンッ

怜「うわぁーん！ Aちゃんー！」

「はわっ…！」

怜央くんを先頭に続々と入ってきた

首に巻き付く怜央くん

ほっとした顔の諸と謙ちゃん

うるうるしてて怜央くんと同じことをしたそうな美勇人

そして

背中を押してるさなぴー

押されてるけど扉から先には近づいてこない顕嵐

「顕嵐、ここおいで」

布団をポンポンと叩いた所にゆっくり来た