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ありさかが言うには、缶バッチくじの内訳は店員モチーフの缶バッチが10種類各6個ずつ。カフェMASKモチーフも同じく。その他諸々シークレット枠が2個ふえて、缶バッチ自体の総数は122と中々の数字である。
簡単に言えば、Aの缶バッチは122中6個のみである。
この時点でかなり絶望的である。
だが、更なる絶望はここからであり、ありさかが言うには、既に5個が出てしまったというのだ。しかも、くじの残り総数は10。ローレンが10個買えば、ラスト賞でカフェMASKのロゴが入った大きめの缶バッチとお食事券が貰えるが…。
残された1個は缶バッチくじ箱の中にある銀色の袋中のどれかだが…いや、もしかしたら無いかもしれない。
販売予告無しに発売された缶バッチだが何処からか情報が洩れたらしく、販売時刻9時には数人程が並んでいた。
その中で、Aの缶バッチを確率の壁を越えて抜いたのはりりむ、うるは、バニラ、シークレット枠と一緒に引いただるま、そして恋敵であるセリーである。
セリーに関しては、Aの缶バッチ恐らく残り2個という状況の中で1個だけ購入し見事、Aの缶バッチを引き当てた猛者である。
それに残り1個の所在は箱の中、という確定情報は無い。
ありさかは11時にタイムカードを押したばかりの出勤したて。上記の事は先程まで店頭に立っていたのはトワとAで、その前は退勤したきなこが知っている。
ありさかは2人から聞いただけで実際はどうなのか分からない。加えて、名前を上げたメンバーは知り合いだから分かっただけで一般客や常連も多く購入している。
もしかしたら残り1個を誰かが引いているかもしれないという闇鍋状態なのだ。
わんちゃん、この中にAモチーフの缶バッチが無い可能性だってある。むしろ、残り10個ならば、その可能性が大いに高い。
ローレンの心は壮大に揺れた。買うか、買わないか。
もし、確定で出ていないのであれば即決だったが…残り10個にあってくれ。お願い、お願い。
…もし、出なかったら？
狂う、絶対に発狂する。無かったら、無理。
無理、そんなの耐えられない___________！！
「う"ッ……！！」
「んで、どーするよ。引く？」
「あると…あると信じてッ！！」
「ん、毎度あり。はいこれ、ラスト賞。当たり券確認するからここで1度開封してね」
ありさかが残り10個の缶バッチをカウンターへ並べる。
手の震えが止まらない中、ローレンは1つ目の缶バッチを開封した。
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堅香子(プロフ) - 文才とてぇてぇが溢れてていっぱいすき (5月3日 19時) (
レス) @page22 id: 3ee8fa3e36 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 表現が丁寧で想像もしやすくてドキドキしながら読みました。更新楽しみにしています。 (3月21日 17時) (レス) @page15 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - 本編も大好きです。番外編も本編とはまたちがった面白さが見られそうで、これから誰が登場するのか、どのような物語を紡いでいくのかとても楽しみです！ (3月9日 0時) (レス) id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年3月9日 0時
