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「はぁぁぁぁぁあぁぁぁあ！？」
太陽が真上に登った午後0時のカフェMASKに響いたのはローレンの驚愕した声だった。
ひとつひとつの声の密度にはち切れんばかりの音が詰められており、傍にいた不破とぺいんとは直前で耳を塞いでいた。
耳鳴りを回避したがノーマークだったありさかは直に聴いてしまい、「うるさ」と一応客である彼に容赦なく悪態を零す。
「こ、これっ、何これ！？」
「見た通り。カフェMASK店員をイメージをイラストにした缶バッチのくじ。缶バッチの他に当たり枠があって、中当たりがドリンク無料券。大当たりがデザート無料券。それと缶バッチの中には2枠しか無いシークレット枠があるの。1回500円。購入制限で1人10回まで」
「何これぇえええええええ！？」
「だから缶バッチのくじ。なるせの提案でやってみたんだ」
1を聞いて、10を知る。物事の判断力に優れ、聡明でIGLも担当出来るローレンの知能は滾る興奮で地の底まで低下していた。何故なら、缶バッチのラインナップに…彼の最推しであり、好きな人であるAがモチーフになった缶バッチがあるのだから。
頭上に掲げられた液晶には缶バッチの販売促進ポスターが流されている。
Aがモチーフの缶バッチのイラストが流れた瞬間、とんでもない物欲センサーが発動した。彼女のマスクである兎の被り物とその表情。そして、おむらいすが可愛くデフォルメイラストでデザインされている。
これまで、カフェMASKは物販はしていなかった。形として残せるのはチェキ撮りや貰えるお菓子に付属する手書きカードぐらい。Aは指名表に載ってないので上記の2つは本来貰えないものだが特別に撮って、貰っていたりする。
その特別扱いだけでも、最高だったのに。
だからといって、公式から出た缶バッチに不服なんて覚えない。むしろ、欲しい。あまりにも欲し過ぎる。
欲しい、欲しい！！ここまで欲しいものが出来るなんて！！
最低限のグッズ(チェキのみ)で細々と推し活を楽しんでいたローレンにとって、缶バッチという推し活新アイテムは天地がひっくり返る程の革命が起きていた。
「ロット買いします！」
「だから、購入制限あるんだって」
「500万出します」
「駄目です。ルール守らないと購入させないよ」
「ぐっ…そこを、どうか…！」
「出禁？」
「すみません。10個買わせてください」
「はい、偉い。まぁローレン君に悪い知らせなんだけど…多分、Aさんの缶バッチ…あとひと枠かも」
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堅香子(プロフ) - 文才とてぇてぇが溢れてていっぱいすき (5月3日 19時) (
レス) @page22 id: 3ee8fa3e36 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 表現が丁寧で想像もしやすくてドキドキしながら読みました。更新楽しみにしています。 (3月21日 17時) (レス) @page15 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - 本編も大好きです。番外編も本編とはまたちがった面白さが見られそうで、これから誰が登場するのか、どのような物語を紡いでいくのかとても楽しみです！ (3月9日 0時) (レス) id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年3月9日 0時
