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自然と惹かれるように、セリーは警察署からカフェMASKへと向かっていた。
遅めの昼ご飯を摂りにいく理由もあるが、1番の理由は彼女に逢う為である。
表面が汚れたコンクリートの舗道を弾んだ足取りで進む。今のセリーは街の治安なんてどうでもいいぐらいに盲目になっており、彼女の事で頭がいっぱいだった。
そんな彼だったから気付かなかったのだろうか。
曲がり角でフードを深く被った青年とすれ違った。そして、すれ違い際に言われた言葉に疑問を持ち、足を止めるのが少し遅れてしまった。
_____アイツを頼む
頭を回らし、置いてけぼりにした景色を見る。だが、先程すれ違った青年はいない。居たのかさえも分からない程に青年の存在は儚く、疑問を持つほどに青年の存在を強く感じた。
後ろ髪を引かれつつも、カフェMASKへ。すると、進行方向から見慣れた赤髪の青年がカフェMASKへ足先を向けていた。
「ローレン」
「おっ、セリーじゃん」
互いに、言葉に出さずとも分かる。Aに恋愛感情を抱く者同士、分かってしまうのだろう。だからこそ、ローレンに先を越されたという事実がセリーの抑え込んでいた想いの枷が吹き飛んだのかもしれない。
「ローレン、負けないから」
「こっちの台詞なんですけど」
だからこそ、気が通ずる事もある。2人は「かかってこい」と言わんばかりに睨み合い、そして決して譲らないという覚悟を決めた顔付きへと変わった。
「今度、どっちがAサン好きかの討論会でもする？」
「絶対負けない」
「口なら任せろ〜？」
両扉の取手をそれぞれ持ち、開く。からんからんと入店を歓迎する鐘の音と共に今の時間帯のシフトに入っている彼女をすぐさま探した。探して、探して…驚愕の光景に2人とも言葉を失った。
距離感的に友達だと安心しきっていただるまが、Aを白昼堂々と店中で押し倒していたのだ。2人の入店に気付くなり、だるまはサッと顔を青ざめ、がくがくと身体を震わせる。
「うわ！古参勢とガチ恋勢が！」
「あっ、いらっしゃいませ。おふたりとも」
息ぴったり。まさに阿吽の呼吸。
ローレンとセリーはホルスターから護身用ハンドガンを取り出し、恐ろしい程ににこにことした微笑みを浮かべていた。
2人の心中なんて知る筈もないAは少し挙動不審になりながらも呑気に出迎えの言葉を掛けた。
「誤解やって！俺はただ、転んだ所を…！」
だるまの言い分がどんなに正しくても、2人にはまるで関係無かった。
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夢打刻 - 🐹さんが出てくる話少ないので嬉しいです…！！ (3月24日 9時) (
レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 今日初めて見て追いついてしまいました。kzhがめちゃくちゃかっこよくてどうなるのか幸せになってほしいと願いながらまた楽しみにしてます。 (3月21日 22時) (レス) @page41 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - もう最高です更新毎回楽しみにしております…！！kzhがちょこちょこ出てくるものの詳細が出てないの気になりすぎて夜しか眠れません…大好きです…更新疲れるかもしれませんが…頑張ってくださいずっと応援しております！！！！ (3月9日 23時) (レス) @page29 id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すてきなお話で、いつも更新を楽しみにしています。ちょこちょこ登場しているkzhが気になります！これからもだれか参戦するのかな？どんなお話になるのかなと楽しみにしています。 (3月9日 1時) (レス) @page29 id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 実はもんど署長の参戦、もしくは絡み期待しちゃってるのですがご予定ありますか...？いつも楽しく読ませていただいてます！ (3月9日 0時) (レス) id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年2月18日 17時
