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15分間、Aに対してキレた態度を取り続けた等の内容でたっぷり叱られたセリーは意気消沈した猫のように肩を落とし、自分の髪を指でくるくると弄っていた。膝を胸に抱き寄せ、部屋の隅で仮想の耳を下げている姿にはぁと重い溜息を吐き出すなるせ。
「個人の事だし第三者がこういうこと言うのは良くないって分かってるけど、Aさんの気持ちにもなってみ？さっき、その事で悩んでたよ。それに、Aさんは自分が悪いって思うタイプって分かってるでしょ。そうじゃなかったとしても、いつか面倒くさがされて、マジで嫌われるべ。そんなの、1番嫌でしょ」
「…分かってる」
今、セリーの中に重く落とされているのは自己嫌悪だろうか。反省の色を見せるセリーを見かね、なるせは手に収まるぐらいの小さな頭をぐりぐりと撫でた。
「おにーサンに言ってみ。たまには話してみなさいよ」
「……抱き着かれてるのも状況がそうだったから。襲われても、疲れるで済ませて。俺よりだるまの方が仲良いのが嫌だった」
「うん」
「……俺はAの眼中に無い。Aは客としての俺しか見ない。Aは優しい。弱った心に勘づいて、事情も聞かないで静かに寄り添ってくれる。皆、Aの優しさに気付けば好きになる。前は俺や数人しか知らなかったのに。今ではもう…沢山の人に囲まれてる。沢山の人に好かれてる。遠くなっていくのが嫌で、傍にいて欲しくて、構って欲しかった。それだけじゃないけど…だから、嫌な態度、取っちゃった」
吐き出された複雑な想いを受け止め、更にぐりぐりと頭を撫でる。不服そうに、頬を膨らませながら俯いていた顔を上げて、なるせを見るセリー。
なるせの顔は先程の般若のような顔では無い。親しい身内に対してだけ見せる、困ったように眉を顰め、微笑んだ顔だった。
「嫌われちゃったかな」
「さぁ？俺はAさんじゃないから分からないけど…とりま、一緒に謝り行くか。それにセリー、お前は半端なくかっこいいんだからもっと自信持て。攫われるピンチに軽装でも駆けつけてくれたなんて、自分が思ってる想像100倍はかっけぇぞ」
「…ありがと、なるせ」
「いいって事よ…ん？」
備品保管室扉前に人の気配を感じ、寄りかかっていた壁から離れ、扉を開ける。
「ごめん。話し終わったから入って…あ？」
扉前には誰にもいない。
周囲に視線を動かせば、曲がり角を曲る白髪の男が目に映った。
「今の…
___________葛葉か？」
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夢打刻 - 🐹さんが出てくる話少ないので嬉しいです…！！ (3月24日 9時) (
レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 今日初めて見て追いついてしまいました。kzhがめちゃくちゃかっこよくてどうなるのか幸せになってほしいと願いながらまた楽しみにしてます。 (3月21日 22時) (レス) @page41 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - もう最高です更新毎回楽しみにしております…！！kzhがちょこちょこ出てくるものの詳細が出てないの気になりすぎて夜しか眠れません…大好きです…更新疲れるかもしれませんが…頑張ってくださいずっと応援しております！！！！ (3月9日 23時) (レス) @page29 id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すてきなお話で、いつも更新を楽しみにしています。ちょこちょこ登場しているkzhが気になります！これからもだれか参戦するのかな？どんなお話になるのかなと楽しみにしています。 (3月9日 1時) (レス) @page29 id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 実はもんど署長の参戦、もしくは絡み期待しちゃってるのですがご予定ありますか...？いつも楽しく読ませていただいてます！ (3月9日 0時) (レス) id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年2月18日 17時
