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フードが取れ、さらけ出された顔には見覚えがあった。
その顔は、ひなのさんへ執拗に迫って困らせていた男の顔である。
だるまさんが必死に上から抑えるも、出鱈目に動いて拘束を力で振り切ろうとする男。地面に落ちていたナイフを手探りで探し当て、柄を握る。
それは、だるまさんの死角で行われていた。
「だるさん、横ッ…！！」
声を振り絞って呼び掛けた刹那、一閃が視界を遮った。
黒光りするローファーで男が手に持っていたナイフを迷わず蹴り上げる。強打を喰らった手は吹っ飛んでも可笑しくないような音を立て、ナイフは地面をするする滑り、遠くへ。
痛みに悶え、呻く男の胸倉を掴み上げただるまさんは男を壁際まで投げた。固いコンクリートと激突し、肺から酸素を強制的に押し出された男は激しく咳き込む。そんな男の胸倉を再度、掴みあげたのは…普段の可愛らしい顔を、無に近い怒りで塗り固めたひなのさんだった。
「おめぇは何してんだよ。あ"？Aさんに危害加えようとして、次はだるさん？」
「ひぃっ…君は僕の好きなひなのちゃんじゃない…！騙されてるんだよね、あの女に…！！」
「おめぇの好きなひなのちゃんは妄想の中で、現実には居ねぇんだよ。なに？今の私がそんなに嫌いなの？認めたくない？じゃあ、一生嫌いでいろよ。今の私だって、私だわ！！」
ひなのさんの蹴りはずるずると地面へ座り込んだ男の顔面すれすれを通り、コンクリートの壁と接触。ひなのさんの蹴りに対して、コンクリートの壁の表面が僅かに割れている。
男の中で流れた衝撃は凄まじく、白目を向いて気絶。ひなのさんはそんな男を見て、ふんっと鼻を鳴らすと私の方へ駆け寄ってきた。
「Aさんだるさん大丈夫！？怪我とか無い？」
「は、はいっ。だるさんが助けてくれて…」
「こっちは大丈夫よーん。ひなーのの蹴り半端なさ過ぎて助かったわ」
「一先ず良かった…Aさんごめんね。怖い思いさせたよね…本当にごめん。謝ることしか私には出来ないけど…本当にごめんね。私のせいで…」
「そ、そんな…！ひなのさんは悪くないんですから。それに、私は本当に無事ですし」
ひなのさんは私の言葉を聞くなり、安堵と罪悪感が入り交じった複雑な表情を浮かべる。けど、私が何度も大丈夫だと言えば受け入れたように、優しく抱き締めてくれた。
「…え、何これ？」
騒ぎを聞き付けて、署内から出てきたまるーんさんは不思議そうに私達を見つめていた。
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夢打刻 - 🐹さんが出てくる話少ないので嬉しいです…！！ (3月24日 9時) (
レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 今日初めて見て追いついてしまいました。kzhがめちゃくちゃかっこよくてどうなるのか幸せになってほしいと願いながらまた楽しみにしてます。 (3月21日 22時) (レス) @page41 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - もう最高です更新毎回楽しみにしております…！！kzhがちょこちょこ出てくるものの詳細が出てないの気になりすぎて夜しか眠れません…大好きです…更新疲れるかもしれませんが…頑張ってくださいずっと応援しております！！！！ (3月9日 23時) (レス) @page29 id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すてきなお話で、いつも更新を楽しみにしています。ちょこちょこ登場しているkzhが気になります！これからもだれか参戦するのかな？どんなお話になるのかなと楽しみにしています。 (3月9日 1時) (レス) @page29 id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 実はもんど署長の参戦、もしくは絡み期待しちゃってるのですがご予定ありますか...？いつも楽しく読ませていただいてます！ (3月9日 0時) (レス) id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年2月18日 17時
