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｢それに、友人と…話した事があったんです。人生で1回は空飛んでみたいなーって…その時はまさか、本当に飛べる機会が来るなんて思ってなかったんですけど。出来てもバンジーかなって…｣
｢バンジーは別の意味で怖そうだよね〜｣
なんてゆるゆるな会話をしつつ、景色を楽しみながら降下。
既に下で着陸していたひなのさんとだるまさんの元へ進路を変えて、ゆっくり降りていく。
｢地面付くよー｣
草木と砂を撒き散らしながら、そのまま着陸。浮遊感は完全になくなり、ずーんという自分の体重の重みがあまり嬉しくない安心感へと変わった。
パラシュートが一気に重みとなり、バニラさんはすぐに取り外す。だるまさんと協力して、私とバニラさんを固定していた金具を解くと数分越しに身体の自由を取り戻した。
先程までの強烈な浮遊を体験していたせいか、地上の感覚に慣れず、よぼよぼと足取り悪く歩く。
何かが土を掘り返していたのか、ぽつりと開いていた小さな穴に気付かず、足が捻れた。
「あぎゃっ」
「おっと」
思わぬ出来事に捻れた足へ全体重がかかり、そのまま草木にダイブするかと思われたが__後ろから片手1本で支えてくれたバニラさんのお陰で倒れずに済んだ。
私の全体重を支えてくれたバニラさんの片腕の筋肉が張っている。それでも安定して支えられている為、見た目以上に身体をかなり鍛えているらしい。
やばい。今、ギャップでキュンってしちゃった…。
｢あ、ありがとうございます｣
｢どういたしまして。…足、大丈夫？思いっきり挫いてたけど｣
｢大丈夫です。すぐに治るかと｣
真を言えば、捻った足首は滅茶苦茶に痛い。
強烈に痛いのは今だけだろう。それでも全体重が掛かってしまったせいか、足首がずきずきと痛み、熱を帯びて腫れていくのが見なくても分かる。
だが、こんな所でバニラさんに迷惑を掛けるわけにもいかない。
コケそうになった所を見られただけで恥ずかしいのに、これ以上の恥は重ねられない。ずきずきと痛む足を無視して、平原に着陸しただるまさんと合流していたひなのさんの元へ足を進める。
「…ちょっと失礼」
「えっ、ひょあッ！？」
可愛さの欠けらも無い、情けない声を発した直後に再び、身体が浮いた。
ぐりんと景色がブラシで一撫でされたかのように残像を引きながら変わる。静止したかと思えば、バニラさんの横顔が視界に収まっており、一瞬何をされたか分からなくなった。
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humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
