▼ ページ48
第3試合には先程、少し話をしたなるせさんがいる。
約束通り、第3試合はなるせさんを応援するつもりだ。
カメラもなるせさんで固定して、観戦しているとふと、隣にいる叶さんが手に団扇を持っている事に気付く。
扇の部分にはアイドルのコンサートのように、『葛葉頑張れ♡』の文字が可愛くデコレーションされて貼られていた。
「何ですかそれ」
「ん？これはねー、応援団扇っていうアイテム。このチラシのQRコードを読み解くと、応援団扇が大会期間中に配られてて、設定画面からデコレーション機能を開くとこんな風に飾りが出るんだぁ。テンプレあるから文字打つだけで簡単。ま、扇の部分はホログラムだから扇ぐことは出来ないけど、こうやって応援出来るんだよ」
「このチラシは何処から…？」
「1階の運営所で貰えるよ。僕が貰ったチラシでも貰えるからやってみる？」
「はい、やってみたいです」
叶さんから本大会に関するチラシを渡され、記載されたQRコードをスマホで読み取る。すると、ピコンとスマホが読み取り、応援団扇を獲得しました(本大会後は消滅します)』と表示が出た。
ストレージ画面を操作すると応援団扇が虚空から顕現し、手の中に収まる。応援団扇の持ち手部分をタップすると文字をスマホから入力してくださいと指示が出る。
「それで打ち込みたい文字を打つって感じかな」
「おお…」
第3試合に知り合いはなるせさんぐらいしか居ない。
なるせさん頑張れと打ち込もうとするも、操作を誤ってしまいなるせ推しという文字が転送されてしまい、応援団扇に表示されてしまう。
慌てて取り消そうとするも、叶さんから「いいんじゃない？それっぽいよ」と言われてしまい、そのまま使用する事となった。
ほのぼのとした会話のキャッチボールがされていく中でもフィールドは戦場と変わらない。
爆発音につられ、機能を見てた意識を慌ててフィールドに向け直す。
顔を上げた瞬間、グレネードと呼ばれる小型爆弾が視界に映り込む。形状、大きさがはっきり分かる程の近さで瞬時に危ないと脳が理解したものの…突然のこと過ぎてその場から動けなかった。
「ッ…！」
フィールドから飛び出してきた黒い影。
それは人の形をしており飛んできたグレネードを誰もいない瓦礫へ蹴り飛ばすと空中で一回転をして、着地する。飛ばされたグレネードは瓦礫の中へ入り、直後勢い良く爆発。
ホッとする間もなく、グレネードを蹴り上げた人物の安否確認。…どうやら、怪我は無さそうである。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2216人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
