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恐らく、私が一人でいる事を気にかけてくれたのだろう。
なるせさんは大会が始まって尚、私の隣にいてくれた。
主催者なので運営へ行った方が良いのではないかと心配になったが、時折耳のインカムで連絡をとったり現場の司会進行はフリーアナウンサーや知り合いの人に任しているらしく、ここにいて大丈夫らしい。
観客席からはフィールド一方向しか見えないため、各ドローンの中継映像が頭上のホログラム映像で流れている。スマホと接続すれば、透明加工された各個人を追うドローン映像も見ることが出来たりする。
その操作説明等を受けていると後ろから、冷たさと怖さに磨きが掛かった声が聞こえた。
「なんで、なるせとAが一緒にいるの？」
声を出すまで気配すらも察知出来なかった。
役職が違えば恐らく暗殺者が1番向いているであろうセリーさん。私と目が合うなり、むすっと頬をリスのように膨らませる。座っている椅子に自分の身体を滑り込ませれば、私は隣にいるなるせさんとも身体がぴったりくっつく。椅子と椅子の隙間に座っていて、何とも座りづらい。
「すみません、なるせさん」
「全然いいよ。セリーはいつまでむくれてんの」
「むくれてない」
なるせさんが席をずれてくれたので、なるせさんが先程座っていた位置に座り直す。
隣にいるセリーさんの謎の威圧に胃がキュッとなるも兎の被り物を少し上にあげられ、口に突っ込まれたものが舌の熱で溶けた時、上品なチョコレートの甘さと程よい苦味が口に広がった。
「ありがとうございます…？」
「え、それ高いチョコじゃん。俺には無いの？」
「無いよ」
どうやら、セリーさんがくれたのはそこそこお値段のするチョコレートの粒だったらしい。パッケージからして高級そうでロゴを見た瞬間、自分が口にした1粒がどんな値段がするのだろうかと変に探ってしまった。
高いチョコレートを分けてくれるという事はやっぱり、嫌われてるとかは無さそうではある。だが、依然としてご機嫌ななめな猫対応な辺り、何か怒っていることは変わらない。
「セリーさんも出るんですよね。いつ出られるんですか？」
「次の試合」
「え、ここにいて大丈夫なんですか？」
「うん」
「セリーは、気合入れにきたんだよなー？」
「…まぁ、そう」
観客席で見る的なセリーさんのルーティンみたいなのがあるのだろうか。
なんて考えていると、頭上のスピーカーからアナウンスが流れた。
『ロスサントスバトロワ大会第1試合開幕です！』
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humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
