▷私 は どっち？ ページ37
ローレンさんたちとお別れして、やってきたのは屋台がずらりと並ぶスペース。祭りの雰囲気に引き寄せられたのか、参加者達や観客達らで平和的に賑わっている。
「やめてください。前に私言いましたよね？貴方からはもう仕事を受けません。だから付き纏いとかもやめて。これ以上するなら、警察に突き出します」
「そ、そんな、これまで沢山貢いできたのに…！」
「私が請け負ったのはメカニックの仕事です。私は貴方のオーダーに答えて、バイクや車を改良した。お客さんとして来てくれた事には感謝しているけど、それを別の意味に捉えないでくれます？」
祭りへ足を踏み入れようとするも少し離れた人気の無い自動販売機から何か声が聞こえた。
言い合っているような雰囲気であり、会話からして只事ではない。こそこそと忍び足で、壁から様子を伺えば、苺みるくとチョコレートを浴びた髪色をお団子にして、可愛らしい洋服の身を纏っているひなのさんがいた。
その前にいるのは、中肉中背の少し気弱そうな男性。
ひなのさんをメイド喫茶のメイドと勘違いしているような発言をしており、彼の言葉にひなのさんは困り果てている様子だった。
「ひ、ひなのさん！」
「だからー…あ、Aさん？」
「あの、さっき運営の人がひなのさんの事探してました。なんか、車が壊れちゃったみたいで…ひなのさんに来て欲しいみたいです」
「え？今回は確か…おっけ！じゃ、そういう事だから。今までどうも、ありがとうございました。お待たせ、Aさんっ」
ひなのさんは「ちょっと腕借りるよ」と言い、私の腕に細腕を巻き付けて、ぴたりと身を寄せる。
後方へ顔だけ向けるとべっーと舌を出した。ひなのさんは威嚇しているのだろうが、動作が可愛い過ぎてあの男がまた迫らないことを祈るしかない。
ひなのさんは私を引っ張るようにして人気の無い壁裏から表へ移動した。
「ひなのさん、うしろ…」
「ほんっとしつこい」
それでも追いかけてこようとする男性から逃げようとひなのさんと私は人混みに紛れて、姿を晦ます。
四方を見て、男性が見えなくなった事に安堵したひなのさんは、はぁと大きな溜息を吐き出すと腕をパッと離した。
「まじで助かった〜！Aさん、本当にありがとう！」
「いいえ。あ、さっきの、運営の人が呼んでるのは嘘なので…」
「うん！今回はれんや恭ちゃんらが専属で請け負ってるから、すぐ分かったよ。まじで機転のいい嘘過ぎてありがたい！ほんと助かった！」
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humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
