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若干の挙動不審を見せながらも、キッチンにておむらいすを作るAの姿を見て、なるせは隣に座る上機嫌なバニラを視界に入れる。
先程の騒動に下心が無いと分かった瞬間、割と静かになった…かと思われたが、きなこセクシーサービスが入った事により店内は笑い声と活気で満ちていた。
「本当にしたい事、見つかったんだね」
「お陰様で。Aさんに背中押してもらったんだ」
「にしてもねぇ…ふーん？」
「なぁに」
「俺や警察の女子がいるにも関わらず、Aさん選ぶんだなって」
一見してみれば女性に見えるなるせ、気軽に誘ったら着いてきそうな警察女子面子よりもAを選んだ事に疑念を持つなるせ。
ふるいにかけるように、バニラの反応を確かめる。彼の紺青の瞳はキッチンへと向けられており、そこに居る人物は見なくても分かった。
「すごーく頑張ってたんだよ。Aさん」
「噂のラテアート？」
「うん。皆がこっちで色々話してる時も、1人キッチンでずっと練習してて。段々上手くなっていく過程も見てたんだ。だから、一番最初のお客さんになるっていう…約束してて良かったなって」
せっせとおむらいすを作るAの姿を酷く優しげな眼差しで見つめるバニラ。
其の横顔は言葉にするのも野暮であり、なるせはすぐに勘づくと先出しされたクリームソーダに差されたストローの先を噛む。
「俺の為に頑張ってくれたー…とか考えてる？」
「そこまでは思ってないですよ。でも…嬉しいじゃん。俺の突発的な思いつきをこうやって実現させてくれたなんて…だから、こんな形だけど御礼出来たらなってさ」
「ふぅん？」
「何よ」
これは、どっちだと品定めするなるせ。
そんな彼の思惑に気付いたのか、バニラは少し温くなったエスプレッソコーヒーを飲み干す。コーヒー特有の苦味が少ない旨味に一時、酔いしれ、思考を戻した。
「それに…真正面から行くだけが全てじゃないでしょ？まずは、自然と意識してもらないと…俺、あの2人みたいにぐいぐいいけないからし、バレると面倒になりそうだし」
「はー…バニって怖いわ」
「なーんてね？なるせもこういう話は気になるんだね」
「…は？そりゃもう。人の恋路とか1番気になる内容でしょ」
「おまたせしました。ご注文の"おむらいす"とナポリタンです…？どう、されました？」
「ううん何でも。あ、そうだ。電話番号今のうちに聞いてていいかな」
「あっ、はい」
「まじでどっちだよ、お前」
「____ふふっ、内緒」
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humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
