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ジャズ系の心地良いBGMに耳を傾けながら、ミルクにチョコレートを溶かす。
くるくるとスプーンで掻き混ぜれば、純白だったミルクの表面がとろけたチョコレートと混ざり、美味しそうな甘い匂いを漂わせたココアとなる。
ざぁざぁとしきりに戸を叩く雨音さえも、リラクゼーションになりかけている中でカウンターに顔を伏せるツインテールの少女:りりむさんにココアを提供した。
「どうぞ」
きなこさんは休日の為、いつものコントは無い。
そして、ありさかさんやさくらさん達も配達に行っているため、店内は私とりりむさんの2人きり。
りりむさんがいる時はいつも賑やかな為、静かな事に対し珍しさを感じつつも、カウンター越しに彼女の前へ立った。
「んぐぇ…いいの？」
「はい、どうぞ」
まんまるとした桃色の円な瞳から、宝石に似た涕涙を零すりりむさん。差し出されたココアの入ったカップを小さな手で掴み、ふぅふぅと息を吹きかけ、冷ました後に一口飲む。
チョコレートの甘さとミルクのコクが混じりあったココアを含むなり、更にりりむさんは声を上げて泣いてしまった。
お客様だと分かっているが、りりむさんの泣き声に只事では無いと感じた私はカウンターから出て、彼女の座る椅子の隣に座り、背中を優しく摩る。
りりむさんの小さな背中はビクッと震えるも、更に瞳を細めるなり私の腕の中に飛び込んできた。
小さな衝撃を受け止め、ふたつに結ばれた髪を崩さない程度に頭を撫でる。
「真面目に頑張ってるけど…めっちゃ事故るし、大型では全然活躍出来ないし…それで皆にめーわくかけて…皆、優しいから許してくれるけど…」
「お話、聞くことしか出来ないですけどお付き合いしますよ。りりむさん」
「あぅ…Aさん、優しいッ…好きになっちゃうぅ〜…」
りりむさん曰く、警察の仕事が上手くいかずいつも周りにフォローして貰っている事に罪悪感があって、先程の大型対応でも序盤で撃たれてしまい、結果…という事でメンタルが限界を迎えてしまったらしい。
ひとしきり涙を零したりりむさんは泣き疲れたのか、カウンターに顔を伏せて、眠りに付く。棚から毛布を取り出して、そっと彼女に掛けて後片付けを始めた。
数分後、色々と片付けをしていると雨粒に濡れた椎名さん、本間さんが入店。
「Aさん、ありがとな〜」
「うちらじゃ、話せんかったやろうし…ほんまありがと〜」
本間さんにおんぶされたりりむさんはそのまま、カフェMASKを後にした。
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こりん(プロフ) - ペンさん» 初めまして、作品をお読み頂き感謝申し上げます。ガチ恋ヲタクの話が刺さって頂けて嬉しいです。応援に応えられるように更新頑張って参ります！ (1月26日 0時) (
レス) @page50 id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - さくれさん» 前作からお読み頂き、感謝申し上げます。そのように仰って頂けて大変光栄でございます。何度もお読みいただけているなんてとても嬉しいです。応援に応えられるよう、更新頑張って参ります！ (1月26日 0時) (レス) @page50 id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ペン(プロフ) - 初めまして、厄介ガチ恋ヲタク最高過ぎました。めっちゃ好きですありがとうございます！！これからも応援してます！ (1月23日 19時) (レス) id: 5e2227c856 (このIDを非表示/違反報告)
さくれ - ギャングのボスに〜から続けて読ませて頂いていますが、本当に最高のお話すぎて大好きです。何度も読み返して、楽しませて頂いています。応援しています！ (1月15日 14時) (レス) @page36 id: a6020e7d9c (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ぽちさん» コメントして頂きありがとうございます。そのようなお言葉を頂けて恐悦至極でございます。作者としてそのように言って頂けること、とても嬉しく思います。ありがとうございます。 (1月12日 23時) (レス) @page6 id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月8日 0時
