バイオレットフィズ【ロロノア・ゾロ】 (ページ35)

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「きゃぁぁぁ！！！！！！」

前言撤回。

起きたらまた、空飛んでた。

デジャヴすぎる…！

でも今度こそ、海に叩きつけられたら？

あぁ…私の命日は今日かもしれない…

お母さんごめん…。

ナ「あれ？えっ…！！？？」

ル「どうしたナミ！…ってA～！？」

あ、久々の皆だ…！

って今はそんな感傷に浸れなくて！！

「たすけてぇぇぇぇ！！！！」

ゾ「…ん？Aの声…」

私が落ちるあたりから少し離れたところで、ゾロさんが起き上がる。

ナ「ゾロ！早く！」

ゾ「…は？え、A！？」

「いやぁぁぁぁ！！」

前に落ちてきた時より勢いすごくない！？

今度こそ……！！

怪我させちゃう…！！！

「よけてぇぇぇぇ！！」

そんな私の声も虚しく。

ゾ「うおっ！！…ってぇ…」

ゾロさんはキャッチしてくれちゃった。

久々だこの感じ…

ゾロさんの厚い胸板に支えられて…

落ちてきた日のこと、思い出す。

あの日から、始まったんだよね。

私達は…

ゾ「また来ちまったのかよ…お前はほんとに…」

「…馬鹿な女ですよね」

こっちで過したら、向こうに馴染めなくなっちゃったなんて。

それでまた来ちゃった、なんてさ。

ロ「でもあなたは元々こっちの世界の子なんだから、いいんじゃない？」

ナ「それもそうよ、戻ってきたと思えば！」

そっか…まぁ、そうだよね。

元々向こうの世界に行く予定はなかったのに、向こうに飛ばされちゃって、そのままになってたんだもん。

こんなことも、ありかな？

ゾ「お前もう、こっちにいる気なのか」

「はいっ！皆さんと一緒に、いたくて…」

ゾ「…そうか。」

本来私に来るべき未来は、どんなものだったんだろう。

向こうにいたままの私の未来は、どんなだったんだろう。

笑っていられたのかな？

それとも、泣いていたのかな？

ゾ「もう、我慢しなくていいんだな」

でも、そんなことどうでもいいくらい…

「えっ、わ…ゾロさん…！？」

ナ「あらやだっ」

ゾロさんに抱き締められてる、今が幸せ。

「ゾロさん…皆、見てる…」

ゾ「俺だけ見てりゃいいだろ」

貴方と出会えて、よかった。

運命だとか運命じゃないとか、そんなのどうでもいい。

たとえ運命じゃなくても…

私はあなたに恋をした。