episode 62 ページ14
エ「生まれた時からお前は鬼の子だ、死んだ方がマシだって世の中に言われ続けて生きてきたんだ。」
エースは明るい顔で話を進める。
エ「もうそりゃ、聞き飽きる程な。俺なんて生きてる意味がねぇって本気で思ってたよ。誰にも必要とされてねぇし、俺も誰かを必要とする生き方なんて御免だと思ってた。」
風が吹いて、エースの癖毛を揺らした。
エ「前に少し話したと思うんだけどよ、俺弟がいるんだ。三つ下のな。本当はもう1人兄弟がいるんだけど、もう死んじまった。」
エースの横顔は、何にも変えられないほど綺麗だった。
エ「世の中全部が憎いけどさ、兄弟のことは好きだったんだ。海に出たのも、1番でけぇ理由は…死んじまった兄弟を見ても何も出来ねぇ自分が嫌でさ。強くなる為だった。」
“他にも理由はあるんだけどな”とエースは笑う。
エ「でもな…Aに出会って、変わったんだ。外の世界には俺と同じような思いをしてる奴もいるんだ、俺より辛い奴もいっぱいいるんだって思った。それまでは自分が一番辛いと思ってたからよ。」
私は横に首をふる。
エースに比べたら私の辛さなんて…へでもない。
エ「それに、こいつの為なら死んでもいいって思えることはあっても、Aに出会うまで…誰かの為に生きたいと思うことなんて、なかったんだよ。」
エースは私の方を見て、満面の笑みを見せた。
どうしてこの人はこんなにも優しいんだろう。
私の拙い言葉で、全てをわかってくれて、受け入れてくれて。
エ「足枷なんて言うなよ。」
優しい言葉を、まるで雨のように私に注いでくれる。
エ「Aのその気持ちが、俺の生きる理由なんだ。」
エースは泣きじゃくる私の頭をぽん、と撫でた。
この人はどこまでも強くて、かっこよくて、優しくて。
あの時私を連れ出してくれた人が、エースでよかった。
「…私も、エースが好き…っ」
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ぽてこ(プロフ) - ひひひかるるるさん» 初めまして！コメントありがとうございます。そんな風に言っていただけるなんて光栄すぎます…ありがとうございます(；；)これからも期待に応えられるよう、頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願い致します！ (2019年8月5日 0時) (
レス) id: 057c7595e7 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひかるるる(プロフ) - すいません緊張して語彙力が低下しています！いつもドキドキしながら読ませていただいてます！読者の心臓がもちません！これからも更新頑張ってください！続きが楽しみです！ (2019年8月4日 21時) (レス) id: e49f586e8e (このIDを非表示/違反報告)
ひひひかるるる(プロフ) - 読者のいつもドキドキしながら読ませていただいてます！心臓ももちません( ^ω^ )更新頑張ってください！ (2019年8月4日 21時) (レス) id: e49f586e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてこ
| 作成日時：2019年8月4日 10時
