麦わら帽子に夢を見る【ONE PIECE】 (ページ25)

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episode 25 ページ25

「ちょっと待ってよ！！私はサカズキが元帥になるのが認められなくて辞めたのよ！？」

中「んな事知らねぇよ。お前は…海軍の内情を知っちまってるからな、野放しには出来ねぇと元帥が言っていた」

そんなの…やめて2年も経つのに今更！？

海軍の意図が全く読めない。

なにか海軍の中で、私を連れ戻さなきゃならないくらいやばいことでも起きてるの？

七武海が撤廃するから、勢力をアップしたいとか…？

いや、そんな理由でサカズキは私を戻さない…。

寧ろ、今は私より強い海軍が沢山いるはず。

それなのに…

あれだけ啖呵切って、サカズキのやり方を否定した私を海軍に戻したい理由は…？

考えろ考えろ、と頭をフル回転させるけど、全くわからない。

でも、どっちにしろ…

「…どんなこと言われても、私は海軍には戻らないわ！！サカズキにもそう伝えなさい」

私はもう、ルフィの船から降りる気なんて一切ない。

この船で私は…ルフィの夢の果てを見る。

そして、空白の100年を解き明かし、世界をひっくり返すんだ。

海軍と海賊…どちらが悪で、どちらが正義なのかハッキリさせる。

私は中将と話していてもキリがない、とその場を離れようとした時。

中「へへっ…そうもいかねぇぜ…少将さんよぉ」

『ゲホッ…少将…っ！！』

「…っ！？まさか…！！」

中将が出してきた電伝虫からは、懐かしい声が聞こえる。

それは、かつて私と共に笑いあった“仲間”。

…私が可愛がってきた、海軍の部下だ。

「…お前…っ！！よくも私の部下に！！！」

中「おっと！俺に攻撃しちゃダメだぜ、A…俺に攻撃すると、もれなくコイツらまで痛め付けられる」

中将に殴りかかろうとした手を、私は寸前でビタ！と止める。

私が攻撃したら部下まで…！

なんて卑怯な奴なの…！！

『少将ー！！やめてください！！俺たちの為に海軍戻らないで…ウッ！！！』

「ちょっと！！私は今攻撃してないわよ！！」

部下の声は、既に弱ってるのに…。

こんな事されたら、私は攻撃どころか反撃もできない。

中「悪ぃな…俺も命懸けなんだよ。お前を連れ戻さなきゃサカズキに殺されちまう！！」

「そんなの知らな…っ！！うっ…ガハッ…！」

『少将ー！！！』

ドン！とお腹を一発殴られ、私は地面に転がる。

今にも殴ってやりたいけど、私に反撃の術はない。

中「戻るか！！死ぬか！！さぁ選べ！！」

…私は何も出来ず、ただ地面に転がるしか出来なかった。