麦わら帽子に夢を見る【ONE PIECE】 (ページ18)

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episode 18 ページ18

ロ「あら、A…そんなに慌ててどうしたの？」

「ロビン…！！聞いてよ！！」

女子部屋に入ると、そこで本を読みくつろいでいたロビンがいた。

あぁ本当、ロビンは私の癒し…。

いつも落ち着いてて、大人で、包み込んでくれる。

ロ「ふふ、全部聞こえてたわ」

「あぁ…あれだけ大声出してれば聞こえるよね…。」

ロ「ええ。ルフィも可愛い所あるじゃない」

ロビンは、本に目を落としたままそう言った。

可愛いか…まぁ確かに、そう言われちゃそうかもしれない。

一船の船長ともあろう人が…

その首に何億もの懸賞金をかけられてる人が、仲間が見る夢に対して嫉妬してるんだから。

「でもあんな大声で言わなくたって…」

私は恥ずかしくて死にそうだったのに、ルフィはいつもの調子だし。

みんなには痴話喧嘩だ夫婦喧嘩だ、って言われるし！

ルフィと結婚した覚えも、付き合った覚えもないってば！

ロ「アレ、彼なりの牽制なんじゃないかしら」

「牽制？いやいやいや…ルフィに限って無いでしょ」

だってあのルフィだよ？

ハンコック曰く、裸見てもなんにも言わなかったらしいし…

恋愛の“れ”の字もなければ、性欲の“せ”の字もない。

そんなルフィが…牽制？

あぁやって大声で叫んで、自分のものって主張してるってこと？

「いや…何度考えてもないわ」

ルフィに限って、そんな計算したりできるわけない。

ましてや駆け引きみたいなこと…

戦闘ですら、騙し討ちとか駆け引きとか…そんなこと出来ないのにだよ？

ないない、とため息をつく私に、ロビンは笑った。

ロ「野生の勘みたいなものね。」

「あぁ…確かに野生動物みたいではあるわね」

ロ「でも案外、ルフィも普通の男の子なんじゃないかしら。ふふ」

ロビンの言葉に、どういうこと？と私が首を傾げた時。

バン！！と、ノックもなく女子部屋の扉が開いた。

ル「あ、Aいた」

「……ルフィ…またノックせずに入ってきたわね…」

ル「え？あ！！いや違うんだよA！！俺A探してて！！」

「うるさい！！！バカルフィ！！！」

ゴン！！と私はルフィの頭を殴る。

さっきの仕返しも上乗せした力で。

「ありがとねロビン！」

ル「待ってくれよA～！！」

私はそのまま部屋を出て甲板へ向かうと、後ろからルフィも付いてくる。

ロ「…喧嘩の後の様子見に来たのね。怒られたのに笑ってるわ」

ロビンが呟いた言葉は、私の耳に届かなかった。