この広い世界を、君と【ONE PIECE】

episode 5 ページ6

エ「そういやAは一人暮らしなのか？」


街に行く途中、歩きながらエースさんは聞いてきた。

…まぁそりゃ、こんな子供があそこに一人でいたら不思議に思うよね。


「うん、まぁ…。」

エ「ふーん。お前何歳なんだ？」

「今14歳、エースさんは？」

エ「14！？ルフィと同じじゃねぇか！」


ルフィ…？

聞いたことない名前…ここら辺の子では無さそうだな…。


エ「故郷に置いてきた弟がいるんだよ俺！ルフィよりAの方がしっかりしてるけどな！」

「へぇ…その弟さんは連れてこなかったの？」

エ「俺もあいつも船長になりてぇからな。」


二人とも船長か、それは確かに一緒に旅は出来ないね…。

でも兄弟か、いいなぁ…。


それにエースさん…よっぽどその弟さんのこと好きなのか、楽しそうに話をしていた。

その話は面白くて、楽しくて、久々にお腹が痛くなるほど笑った。



ゆっくり歩いていたから1時間半くらいかかって、街へ続く橋まで着いた。

ここで…お別れだな。

もうこの先に私は行けない。


「じゃあ、この橋渡ったら街だから。」

エ「おう！ありがとな！」


ぶんぶんと手を振りながら、エースさんは橋を渡っていく。

私も控えめに振り返して、エースさんが見えなくなると家の方へまた歩く。


はぁ…久々に楽しいと思える時間だったな。





また、あの家に帰ったら1人だ。

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