赤い炎刀に魅せられて (ページ2)

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１，某月某日ページ2

煉獄side

これは俺がまだ柱になる前、甲だった頃の話…

某月某日。今日もいつもと変わらず鬼を狩っていた。

「ｳﾞｰｰ」

唸り声を上げる鬼に斬りかかる。

「炎の呼吸壱ノ型不知火」

ふぅ…

「よくもこいつの頸を斬りやがったな」

路地裏から2体目の鬼が顔を出す。
まずい。
ここは夜でも賑やかな飲み屋街、周りに影響の大きい技は使えない。応援を要請したというのにまだ来ないのか…
まずは飲み屋の人々を守るのが第一優先！

「炎の呼吸…「血鬼術血爆風！」

十二鬼月ではないはずなのに…！

ものすごい衝撃波に近くの人々と諸共吹き飛ばされる。

「旦那！大丈夫か！しっかりしてくれ！」

「クックックッ…」

鬼に背後を取られた。どうする…まずはこの旦那を…

『氷の呼吸壱ノ型氷花一片！』

はらりと藍色の羽織が舞い降り、瞬く間に鬼の頸をさらう。

『遅れてすみません杏寿郎さん！』

「よもや！炎華ではないか！君に救われた！ありがとう！」

『いえ、大したことではありません。杏寿郎さんも私のことを救ってくれましたから。』

「ああ、」

いや、救ったなどというものではない。当たり前のことをしたまでだ。まあそのおかげで炎華と出会えたので、あの場所に居合わせてよかったと思っている。

しかし君を鬼殺隊に招き入れたこと、この事だけに関しては後悔は消えていない。

あの日は雪の降る夜だった