病弱少女は愛され体質【鬼滅の刃】

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Aside



『はぁ…はぁ…』



1度心を落ち着けたくて



人のいない別館まで来てしまった。



とりあえずあの隅の階段まで行こう。



下を向いたまま歩みを進める。


ドンッ


『きゃっ…』


前から来る人に気付かず真正面からぶつかってしまい、私の身体は軽く飛ばされ尻もちを着いてしまった。


『っ…ごめんなさいっ…』


咄嗟に顔を上げ、ぶつかってしまった人を見る。


白い上着ののフードを浅く被り宝石のような髪飾りとピアスを付けた大きな男の人。


この学校の先生だろうか。


にしては、少し派手すぎないか…？


？「ぶつかってしまってすまなかった。立てるか？」


私の手を引き身体を起こしてくれた先生？は私の身体をじーっと見つめる。


『な、なんですか…？』


？「お前、胡蝶のとこのちびちゃんか？」


一体なんなんだ、この人は。


ぶつかっておいて人をチビ呼ばわりするとは。


『…っ!!確かに胡蝶ですが、ちびではないです!!』


ムッとして言い返した私をキョトンとして見つめた彼は突然笑いだした。


宇「おお、わりぃわりぃ。確か、Aだったっけ。カナエせんせがずっとAの話してるから、すぐわかっちまった。俺は美術担当の宇髄天元。派手を司る神…祭りの神だ。」


『ちょっと何言ってるか分からないです…』


「はははっ、まだ分からなくてもそのうち分かるようになる。で、A、美術部入らないか？」


『びじゅつぶ…？』


突然の部活動勧誘。


『知らない人からお誘いを受けても無視しなさいって姉さんに言われてるので…』


「おい、誰が知らない人だ。俺とAの仲じゃねえか。まぁ、今は無理強いはしねぇ。気になったら放課後覗きに来てみな。」


ほれ、と渡された1枚の部活動勧誘のビラ。


「じゃあ、またなA」


ぽんぽんと頭を軽く叩かれたので見上げると、既に目の前にはおらず、部屋で絵を描いていた。


『美術部かぁ…』


入院中はずっと絵を描いて過ごしてきたから絵を描くことは好きだけど、それも趣味程度に過ぎない。

第1部活動に入ったとして、まともに参加できるのだろうか。

ぐるぐると回る思考の中、教室へと歩みを進めた。

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