《 23 》 ページ25
.
.
.
CBside
ジーー……
A「 何 」
ジーーーー……
A「 だから何だよ！！！ 」
ﾊｯと我に返り、土下座をかます。
「 いや、別にいやらしい目とかじゃなくて…… 」
A「 最低だな 」
「 だから違うって！ 」
エプロンを着て、黙々と料理するAが妻感ありすぎて見とれてしまう。
実際、結婚したらこんな感じなんだろうか。
まだ付き合ってもないのに結婚を想像してしまうのは悪いことだろうか。
それにしても、昨日はやらかしてしまった。
付き合ってないのに嫉妬するとか、流石に気持ち悪すぎ。
平然を装って話しているが、昨日なんでフィリックス入れてあげなかったの、とか言われたらおしまいだ。
A「 あ、チャンビン！キャッチ！ 」
「 え？お、わっ！！急に投げんな！！ 」
A「 はいはい。机拭いちゃってー 」
渡されたのは台布巾だった。
机を拭いて待っていたら目の前に皿が置かれて、美味しそうなオムライスが登場する。
え……料理人になれるのでは？
そう思いながら、渡されたスプーンで食べ始める。
「 ん！！ん！！！！ 」
A「 何、そんなに美味しいの？ 」
「 おいしい……おいしすぎる…… 」
A「 褒めたって何も出てこないよ 」
そう言いながら、嬉しそうに笑うA。
その笑顔にきゅん、と胸が苦しくなる。
やっぱ、笑ったら可愛い。
A「 ……ケチャップ、ついてるよ 」
褒めたら、伸びる性格なんだろうか。
俺の口の近くについたケチャップを、サラッととって舐めた。
驚いて、硬直してしまう。
じわじわと熱くなる頬に気が付き、慌てて下を向く。
これじゃあ、分かりやすく照れてます。って言ってるようなもんだ。
A「 弟みたいなことするじゃん 」
ははは、と笑われて、サーッと血の気が引く。
弟？
Brother？
……弟みたいに可愛いことするなあってこと？
全くもって恋愛対象に見られてないことに気付き、落胆する。
A「 え、何、食べないの。あーんしたげよっかあ？ 」
「 喋んな 」
A「 え？何怒ってるの 」
「 もういい……早く食べて片付けしたい…… 」
どうやったら彼女を攻略できるのか検索してしまいそうです。
俺の気持ちなんか1mmも気づいてないんだろうなあ。
そう思い、溜め息を吐く。
A「 ……？ 」
そんな彼女が、好きなんだけど。
·
·
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遊ちゃん(プロフ) - 最高です！！！いつか短編集でスキズに〇〇してみた的なものも見てみたいです〜！！笑これからも更新楽しみに待っています (2020年9月12日 13時) (
レス) id: fe8355afed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｻｸﾏ | 作成日時：2020年3月29日 7時
