今日:3 hit、昨日:20 hit、合計:82,774 hit
小|中|大
9 ページ10
畳の上に無造作に置かれたスマホが通知を告げている。
唐突に目に入ってしまった液晶画面には
「Mizuki I」
の文字。
確信があった。ミズキ。きっと女の子からのLINE。
私の知らない、東京の女の子。きっと涼ちゃんより年上の美人。
「へいーお待たせ。氷と水とこれ!アイスも乗せよう」
ガラっと襖を開けて、涼ちゃんがいろいろお盆に乗せて器用に持ってきてくれた。
けれど。
私は胸を抉られたような、痛くて悲しい気持ちになっていた。
LINEの人のことが気になる。でも聞けない。
涼ちゃんの新しい世界を知るのがこわかった。
私の知らない大人の女の人との世界。
私は顔すら知らないミズキさんに嫉妬している。
足元がぐるぐると回る感覚がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
248人がお気に入り
248人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:冷麦 | 作成日時:2019年7月5日 13時