cream soda for you-1 （Ryo.H Mizuki.I） (ページ5)

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どうして好きになったかなんて覚えてない。
きっかけは思い出せない。

涼ちゃんはかっこいい。
けど勉強が出来るとは言えない。
高校では終わりから数えたほうが早い成績順で、春から大学に入れたのも何かの奇跡だっておじさんが言っていた。

でもいつだって優しい。
それは隣の家に住む私だけにではなくて、友達や家族はもちろんのこと、道行く人や遊園地の迷子にさえも。
いつだって相対する人を認めて尊重して笑っている。
世界とそういう関わりかたをしている涼ちゃんが好きだ。

一緒に遊んでくれて、いけないことをしたら叱ってくれた。賞を取ったら頭をポンポンして褒めて喜んでくれた。優しくてかっこよくて甘い笑顔で。

本当の妹みたいに接してくれてるけれど、私のほうはもうずっとお兄ちゃんみたいだなんて思ったことない。
特別な男の人。大好きな人だ。

私が大人に近づくのと一緒に、大好きだってこの気持ちも育ち続けている。