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『…意味が分かんないんだけど』

「俺に告白してくる女って大体そう。勝手に好きになって、勝手に失望して。そういうの面倒」

私、もしかして今振られるところなんだろうか。
でもそれならそれでこんな回りくどく言う必要はないはず。

なら急に何の話をしているんだろう。

確かに瑞稀くんはもてるけれど、今まで特定の誰かと付き合ったって話は聞いたことはない。だからok貰えた時は本当に嬉しかった。


だけど。
今急にそんな他の女の子のこと言わなくてもよくない?
だって今瑞稀くんといるのは私。
大前提でデリカシーなさすぎ。
あと言葉が強すぎて噛み砕けない。



「バニラアイスじゃなくてソフトクリームがいいの。俺だって自分の好みくらいあんの」

だから。

『…だから?』

段々私は腹が立ってきた。
何が言いたいのかよく分からないし、喧嘩腰で人のことをバカにしてるとしか思えない。

瑞稀くんは鋭い目で私を見ている。
いつもの丸いキラキラした笑顔の目じゃなくて、黒目から光が消えたみたいな、でも狙うみたいな目。
初めて見た目。



これは私の知っている瑞稀くんの目ではない。けれど、目がそらせない。

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作者名:冷麦 | 作成日時:2019年7月5日 13時

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