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「…俺、子供っぽくないですか？」
作ちゃんは何の話をしているんだろう。よく分からない。
あと黙っていればずっと年上に見えるよ？
『そんなことないと思うけど？どうかしました？』
「…」
『作ちゃん？』
作ちゃんは止まった。それからちょっと息を吐いて、恥ずかしそうな顔をしながらこう言った。
「…珈琲にミルク入れて飲むのって、子供っぽくないですか…？」
『え⁈誰もそんなこと思わないよ？』
内容が唐突で驚いてつい口調がくだけてしまう。
『ミルク入れてもお砂糖入れてもいいんだよ？自分の好きに飲んで、好みに合うのが一番だよ？』
「…どうしても砂糖は入れないと飲めなかったんですけど、それでも本当はもう少し甘くしたくて…でも今ミルクが入ったら本当に美味しくて…」
全然いいと思う。何を入れたって入れなくたって。
作ちゃん。あなたは今までなにか我慢していたの？
なぜかそうしていたのかは分からないけれど、珈琲はもっと自由に楽しんでいいものだよ。
作ちゃんは私の顔を見て慌てた。
「いや、最近珈琲が好きになったのは本当なんです。美味しいって感じたのも本当です。
でも、子供っぽく思われたくなくて…。Aさんの周りってかっこいい大人の男ばかりだって思うと、つい」
『え、私の周り？』
「あっ」
作ちゃんの目線が泳いだ。
すぐに表情は真顔に戻った。
その顔は最初の作ちゃんだった。
何を考えているか分からない作ちゃん。知り合った頃の最初の作ちゃん。
なにか防護フィールドを展開されたような気がした。壁を作られた気がした。
『…作ちゃん。私、作ちゃんの喜んでる顔を見るのが大好きなんです。最初にお店に来てくれた時からずっとそうなんです。
だから、作ちゃんにはもっと自由に珈琲を楽しんでほしいです。私がどうだとか、気にしないで下さい。
それに、作ちゃんのことを子供だなんて思ってない。
多分作ちゃんが思ってるよりずっと、私は作ちゃんのこと、魅力的で素敵な人だって思ってます』
うまく伝わるかわからない。
作ちゃんの考えていることも多分私は全ては分かっていない。
けれど作ちゃんに珈琲を好きなように楽しんでほしい。
もっとこころを開いてほしい。
私はそんな気持ちで、思っていることを素直に伝えた。うまく言えたかは分からないけれど。
「…俺いますごく恥ずかしい」
作ちゃんは、ものすごく照れ臭そうな顔をして頭をくしゃっと掻きむしった。
黒髪から覗く耳は赤かった。
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冷麦(プロフ) - こうちゃさん» アッアーーーーーありがとうございます、嬉しい言葉ばかりで泣いています。 私もにやけて書いていた笑ので、同じ気持ちになってくださったこと、嬉しいです。車内ではご迷惑をお掛けして申し訳ありません笑引き続き読んでくださると嬉しいです！ (2019年8月3日 11時) (
レス) id: 5b6161b271 (このIDを非表示/違反報告)
こうちゃ(プロフ) - わーーーーー！作ちゃんが可愛すぎて！がりさんと同じところで可愛いなおい、ってにやけてしまいました！しかも電車です！不審者不可避！でも最高です！ありがとうございます！！描写や冷麦さんが書く言葉が美しくてとっても好きです。これからも更新楽しみにしています (2019年8月3日 10時) (レス) id: 066b7f100e (このIDを非表示/違反報告)
冷麦(プロフ) - 天然ぐりーんてぃーさん» 語彙力欠如嬉しいです！ぬぉわぁっに愛を感じます笑引き続き読んでくださっていて嬉しいです…ありがとうございます！北斗さんも引き続き登場しますのでよろしくお願いします！ (2019年7月24日 12時) (レス) id: 5b6161b271 (このIDを非表示/違反報告)
天然ぐりーんてぃー(プロフ) - ぬぉわぁっ！(作ちゃんが可愛すぎて語彙力欠如すみません)じれったいのに何処かホッコリとしていて温かいこのお話が大好きです！ほっくん、さりげなくキューピッドになりそうな予感(笑) (2019年7月23日 23時) (レス) id: 735b9b69af (このIDを非表示/違反報告)
冷麦(プロフ) - 天然ぐりーんてぃーさん» 素敵な感想をありがとうございます！作間くんのそういうところが書きたかったのでとても嬉しいです！モチベーションが上がりました、引き続き読んでくださると嬉しいです。 (2019年7月9日 17時) (レス) id: 5b6161b271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷麦
| 作成日時：2019年6月20日 11時
