World of dark Ⅳ (ページ1)

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終わりを迎えたのは。ページ1

kj「めっっちゃ楽しい！かった！」
sk「いや、まじで！え、待ってもう終わりー？」
ab「時間だからね。まあ、またいつでも行けるよ」
sk「それもそっか…」
ru「それっていつ？明日？」
fk「ラウ？早すぎw」

彼らはあの駐車場へ、笑顔で向かっている最中だった。
ここもまたいい思い出はないものの、目黒も、8人も笑顔だった。
次の約束をしながら、運転するため他より先に車にたどり着いた岩本は車に乗り込む。
しかしそこには、先客がいて。

「やあやあ、こんにちは」
iw「っ、！？おい、離れろ！」
kj「照兄？どしたん…っ、」

深澤は岩本の声でラウールを抱えて後ろに下がったが、それ以外はわらわらと岩本の周りに集まり、姿を見ては息を呑んだ。
渡辺は宮舘が渡辺を庇う前に宮舘の前に立って後ずさり、そこにいるはずのない、もう2度と会いたくなかった、なのにそこにいてしまった、少年を睨みつけた。
佐久間はその小さな背のどこにそんな力があるのか、阿部の体を浮かせて誰よりも速いスピードで少年から遠ざかった。
向井は何を思い出したのか汗をダラダラと流して体を震わせ、動くことのできない目黒の肩をぐっと抱いて少年から目を離さずに後ろに下がった。
そして岩本は全員の前に出て、誰よりも強く憎悪のこもった瞳を少年に向けた。

「ふふっ。そんな怖い顔しないで？今日はまだご挨拶だから」

少年はそんな岩本に向けて無垢そうな笑顔を返し、岩本の肩をポンと叩いてその横を通り過ぎる。
そのまま真っすぐ向かったのは目黒のもとだった。
少年は目黒の前に立つと自分より高い位置にある頭に視線を合わせ、目をギュッと閉じて満面の笑みを浮かべる。
目黒からは汗が噴き出し、視線を斜め下に逸らして震えていた。

「久しぶりだねぇ。僕のお人形さん」
mg「…ぅあ、ちが、」
「でも、僕があげた「力」は君の中に残ってるよね？…直々に、僕が渡してあげたものが」
mg「それは…そ、でも、」
「まだ、お人形から抜けきれてないんじゃない？ほらほら、もう1回、おんなじことしてあげよっか。次はもっと強い「力」にして。自分の手で今度こそみんなを傷つけてみる？」
mg「…いや、」

目黒は必死で、たどたどしく言葉を発した。
少しずつ少年は目黒との距離を更に詰め、目黒の声はそれに合わせて小さくなっていく。
少年からの圧に、目黒のなんとか耐えようと必死な様子に、誰も動けなかった。