蒼と紅の場合。 ページ40
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「ねーえ、りょーたぁ」
dt「どうしたの、翔太」
「お腹すいた」
今は…何時だろ。
夜ご飯にはちょっと早いかも。
でもさぁ、お腹、すいたし…
涼太いるし…
「なんか作って」
dt「…あと2時間くらいでご飯なのに…何食べたいの？」
「前作ってくれた甘い食パン」
dt「あー、了解。あれフレンチトーストっていうんだよ」
「へぇ」
正直名前は何でもいい。
ただ、美味しかったなぁ、って。
涼太が作るものってだいたい凝ってるから、例のふれんちとーすとっていうのも、生クリームとか苺とかが添えてあったし、きっと今回も。
dt「…あ、そうそう。翔太」
「ん？」
dt「実はこれ、30分くらい寝かせるんだよね」
「…え、」
じゃあどうすんの、そう聞く前に涼太は微笑んだ。
dt「実はすでに仕込み済み」
なんかそんな気がした、なんて笑う涼太はやっぱり俺のことわかってると思う。
多分それで俺が別なの食べたいって言ったらそっち作ってくれたんだろうな、優しすぎか。
でも俺はそれを否定しない。
全肯定して、涼太からの想いは全部受け取る。
その上で、俺は俺なりに涼太に想いを送る。
それが、俺らだよな。
依存してるのは多分、今も変わらない。
昔よりマシ、でも涼太がいなくなれば俺は簡単に崩れてしまう。
涼太もまたそれを分かってる。
俺たちは、互いのことは何でも分かってるし、知ってる。
何が好きで、嫌いで、得意で、苦手で、何をしたくて、何をしたくないのか、全部全部。
dt「…ん、はい。お待ちどお」
「…腹減った」
やっぱりふれんちとーすとにはホイップクリームと苺が添えられていた。
1口食べると口いっぱいにふれんちとーすの控えめな甘さととホイップクリームの濃厚な甘さと苺の甘酸っぱさが広がる。
…んま。
dt「どう？お口にはあった？」
「もち。お前やばいな」
dt「褒めてる？…ありがとう」
嬉しそうな顔の奥には余裕がある。
どうせ美味しいのなんて知ってる、とか思ってるんだろ？
…ほら。
俺のこと、よく分かってんじゃん。
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かれん(プロフ) - るむぽさん» わー!?誤字報告感謝です!!すっごく助かります！訂正させていただきました！ (2020年8月26日 21時) (
レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - 10ページ？の阿部ちゃんの漢字が「安倍」になってますよ^^ (2020年8月26日 20時) (レス) id: f787327a83 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - みーちゃんさん» ありがとうございます！これからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年8月26日 17時) (レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - すごく面白いです！更新頑張ってください！応援してます (2020年8月26日 15時) (レス) id: 721259c029 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かれん | 作成日時：2020年8月22日 9時
