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元凶 −case of purple and yellow− ページ9

A few years ago.


ーーー

fk side

照に出会ったのは大学。
学部も年齢も違ったけどなんか気があって。
気づけばよく一緒に行動するようになってた。

最初は怖い奴かと思ってたんだけど、むしろ真逆。
ビビリで、甘党で、優しい。
そういう奴って大体良い奴でしょ?
そう、良い奴なんだよね。

その日も照と一緒に遊びに行ってて、その帰りだった。

俺らは、正直なんも悪くない。
だってさ、普通に青信号の横断歩道を渡ってて、車がくるなんて、さ。
誰が考える?

俺の側から車が突っ込んできて、ガッツリ当たっちゃった。
照は大丈夫かな、俺よりは被害少なければいいけど、なぁんて。
で、そのまま目の前が真っ暗になった。


ーーー

iw side

なんか車が突っ込んできた。
俺より先にふっかがはねられて、でもその直後俺もはねられた。

目、覚めたらなんか病院で、腕には点滴が刺さってた。
すぐに色々検査したら脳が傷ついて感覚が薄れた、とかなんとか。
まあ、そんなのは俺にとっては別にどうでもよくて。

「…あの。俺と一緒にいた深澤、って…どの病室ですか?」

俺のところに来たお医者さんに聞いたら、「一ニニ号室です」って言われて。
すぐにそこに向かった。

プレートには「深澤辰哉」って確かに書かれてて、でも、他の人のプレートは無かった。
…なんで1人部屋なんだろ。
まあ、いっか。
中に入ろうと取っ手に手を伸ばした。

「あ、待って!」
「…へ、」

…のに、誰かの声に止められる。
そっちを見ると白衣を着た先生で、急に嫌な予感がした。

「えっと…深澤さんの知り合い?」
「…はい。友人、です」

知り合いを友人に訂正して言うと、先生はぐっと何かを堪えるような顔をした。

「…今から言うことは酷かもしれません。ですが…」

なんのことか分からなかった。
先生は扉を開けて俺を病室に促した。
そこに居たのはふっかで、ぼんやりと上を見て寝転んでいた。

「深澤さーん、お友だち、来てくれてますよ」
「、ふっか」

俺のことを見て、ふっかは軽く首を傾げた。

fk「え、っと。誰、だっけな。ちょっと待ってね……ぅ…」

ふっかは困ったように俺に向かって笑って、それから頭を押さえだした。
先生はそれを軽く止めると、まだ状況の理解できない俺に説明をしてくれる。

「___深澤さんは、所謂記憶障害です」

…は?
何言ってんだって。
頭を殴られたような感じがした。

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かれん(プロフ) - 晦由さん» うわぁぁ、すみません!また設定ミスりました…あのページはもう少しあとのお話です。訂正させて頂きました。混乱させてしまって、本当にすみません!教えてくれてありがとうございました! (2020年12月5日 23時) (レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - 34ページ、多分違う話が入っていると思います…(?)意図的だったり私の気のせいだったらすみません。 (2020年12月5日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かれん | 作成日時:2020年11月23日 21時

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