欠陥 −case of orange− ページ45
sk side
今日は俺と康二で夜のお散歩。
はじめはおっきな通りでお買い物して、それからお家に帰る途中の公園のブランコで遊ぶ。
そしたら、そこに優しそうな男の人が2人やってきた。
「あ、いたいた。佐久間くん、」
「こんばんはぁ」
声をかけてきたその人たちは、俺の知り合い。
…知り合いで、ターゲット。
今回はみんなに怒られないやり方で引っ掛けたんだよ…ってことにしてる。
…ヒミツ、ね。
怒られちゃうから。
で、今回もちゃんと殺さなきゃで、俺にそんなことさせない!…っていうみんなの圧に負けて、康二に来てもらった。
…別に1人でできるけど、1人って寂しいもんね、ありがとう。
「…そっちの人、は」
「んー、と。俺の、お友だち」
「あー、じゃあ。その、全部、知ってる感じ?」
「そうそう」
これは俺の体のことね?
めっちゃ心配してくれんの。
でもこんな顔して裏はヤッバイんだから、人間ってコワイ。
俺が頷けば、その男の人はほっとしたように微笑んで、それから俺の手首を掴んだ。
そのまま、ずんずん進んでいく。
康二が俺を追いかけようとすると、俺を掴んでない側の人が康二の邪魔をして、ついてこれない。
「そっか。…ごめん、ちょっと借りるね」
「え、ちょ…っと、待って、待って、ストップ!」
ほんとに、駄目…!
でも、演技中だから。
それに、単純に力が強い、から、振りほどけない。
非力な俺はされるがまま。
…お願い、康二。
無事でいて。
ーーー
連れて行かれたのは少し離れた場所にある建物の裏路地。
そのまま、薄汚れたコンクリートの壁に縫い留められる。
顔を見ると、息は荒くて、目はトんでる。
…ねぇ、まさかだよ。
裏がやばいとか、そういう問題じゃなかった。
俺に近付いたのも、そのため?
…それは気付けないよ。
だって、ねぇ?
男だからね。
人より色は白いかもしれないけど、小柄かもだけど、それでも。
その人の手が近付いてきたとき。
血の気が引いた。
……勘違いしないでね。
気持ち悪かったからじゃないよ。
その後ろに康二がいたから。
その右手は何かを掴んでいて、それがさっき康二の方にいた人だってことはすぐに分かった。
…あーあ、やっぱり。
ごめんね、俺のミスだ。
962人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かれん(プロフ) - 晦由さん» うわぁぁ、すみません!また設定ミスりました…あのページはもう少しあとのお話です。訂正させて頂きました。混乱させてしまって、本当にすみません!教えてくれてありがとうございました! (2020年12月5日 23時) (レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - 34ページ、多分違う話が入っていると思います…(?)意図的だったり私の気のせいだったらすみません。 (2020年12月5日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かれん | 作成日時:2020年11月23日 21時