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** スコッチ side
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「あいつも連れて行かなくていいのか」
3日分の食料と着替えと少女を背負って車に乗り込む。
後部座席で未だ眠り続けている少女をミラーで確認しているとライが口を開いた。
「あいつ...あー、バーボンか」
「仲良かったろ？」
「おいおい、仲が良かったら一緒に行かなきゃいけないみたいなルールでもあんのかよ」
とりあえずヘラヘラ笑って流しておく。
「...まあ、そうだな」
きっとライは勘付いている。
俺とバーボンがグルだってことを。
まだどこの組織からの遣いかは分かっていないだろうけど。
「ごめんな、ライ」
何にも言えなくてよ。
今俺が知ってる限りの組織の情報を全部お前に言いたいところだけど。
「急になんだ、気色悪いぞ」
「いや、本当にさ。お前まで巻き込んじまって」
嫌なら、あの時振り切ってくれれば良かったのに。
やっぱりやめようと、いつも冷静なお前ならそう言うと思ってた。
「俺はただ、ピーピーうるさいガキとこれ以上同じ空間に居たくなかったからだ」
「今一緒に車乗ってるけど？」
「...寝てるだろ」
...こいつ、たまに可愛いところあるよなぁ。
零はあれも演技だとか言ってたけど。
「なー、ライ」
「...なんだ」
まだからかいたいのかと鬱陶しそうな顔をされたが、その話ではない。
いつだったか...確かお前と初めて組んだ任務の時だったかな。
「俺さ、前にお前に"俺の妹知ってるか"って聞いたじゃん？」
「...あぁ」
「お前、なんて俺に返したっけ？」
本当は覚えてるけど、わざともう一度言わせてみる。
あの時、ライはこの質問にこう返した。
「...知らないと返したはずだ」
そう、ライはそう言っていた。
誰だそいつ、知らない...と。
「...あの時、なんで俺がそんなこと聞いたんだと思う？」
わざわざ初対面の相手に自らの情報を漏らすなど、潜入捜査官として道理に外れた行為だった。
世界中のスパイが俺を軽蔑しただろう。
「お前、何も不思議がらなかったよな？」
あえて目を見ては聞かない。
俺は窓の外を見ながら、ライは前を見ながら。
「...俺にも妹がいる。それが答えだ」
この前、駅のホームでお前の後をつけてきた子か。
「お前、ずりーなー！」
妹の身を案ずる兄という立場だからこそ理解し合える。
逃げられたような気がするけど、今回はその横顔のかっこよさに免じて許してやるよ。
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あーさ(プロフ) - とても深いグリーンさん» ご愛読ありがとうございます！r18タグに関しましては目次のページを御覧下さい♪ (2018年4月19日 1時) (
レス) id: 40de11ab60 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます(о´∀`о)ところで話は変わるんですが、どうしてR-18になってるんですか？ (2018年4月18日 23時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 佰さん» なんと嬉しいお言葉...(T^T)書きたいときに書く気分屋野郎ですが、よろしくお願いします！ (2018年3月1日 17時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - すごくいい話ですね！もう感動しました。続き楽しみにしています！これからも更新頑張ってください！ (2018年2月27日 21時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 那月さん» はじめまして(^^) な、なんと...！貴重な情報提供をありがとうございます！間違ってなくてよかったです...とても安心しました（＾◇＾） (2017年10月1日 20時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
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