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** 秀一 side
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その時、後部座席から携帯の着信音が鳴った。
俺のはハケットの裏ポケットに入れてあるので、あれはスコッチのものだ。
「お前のじゃないか？」
「あぁ、そうみたいだな」
よっこらせと手を伸ばして携帯を掴んだ時だった。
一瞬だが、画面を見るスコッチの表情が強張ったのを俺は見逃さなかった。
「どうした？」
「んー......いや、何でもない。迷惑メール」
いつものようにヘラヘラと笑う彼の横顔が不自然だった。
俺も少なからず不穏な予感がしていた。
「...隠さないで言ってみろ。誰からのメールだ？」
「別に何も隠してな、」
「ジンからか？」
車の中を流れる沈黙を肯定と捉え、俺は続けた。
「もともと最初から試されてたんだろう」
「...いつから気づいてた？」
「ジンがこのガキを連れてきた時から。おそらく、あの親父はもう奴らの手にかかってるだろうな」
「......これ」
俺の膝の上に置かれた携帯電話の画面には、こう記されていた。
"お前ら、今どこにいる?"
「ただ居場所を聞いているだけじゃないか」
「いや...そっちじゃねえよ」
彼は俺の膝の上に置いた携帯をひっくり返してバッテリーを取り出した。
「完全に目つけられてみたいだぜ...ほら、ご飯粒がついてる」
「組織に有能な科学者はいるがエンジニアは........」
俺はそのバッテリーに取り付けられた発信機を見て驚いた。
見覚えがあったからだ。
それは、俺がAに頼んで作ってもらった..."発信機兼盗聴器"。
つまり、こちらの会話は最初から...いや、もしかしたらずっと前から奴らに筒抜で。
...監視されていたということ。
「これどうっす、」
「一旦黙れ」
いつ漏れたんだ？
俺はAからあれを受け取った後、バーボンと合流して任務にあたった。
荷物は全て奴の車に置いておき、終わった後そのままアジトに持って帰って今はアジトにあるはずだ。
なぜ...こんなところに？
思い当たる答えはただ1つ。
「おい、ライ。何やって、」
「いいから黙ってろ」
俺は食料が入った紙袋とペンで、この機械は単なる発信機でなく、発信機"兼盗聴器"であることを伝えた。
これ以上口を動かすわけにはいかない。
スコッチの顔がどんどん強張っていく。
それはそうだ。
極秘の計画が全て筒抜だった上に、ずっと前から様子を見られていたのだから。
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あーさ(プロフ) - とても深いグリーンさん» ご愛読ありがとうございます！r18タグに関しましては目次のページを御覧下さい♪ (2018年4月19日 1時) (
レス) id: 40de11ab60 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます(о´∀`о)ところで話は変わるんですが、どうしてR-18になってるんですか？ (2018年4月18日 23時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 佰さん» なんと嬉しいお言葉...(T^T)書きたいときに書く気分屋野郎ですが、よろしくお願いします！ (2018年3月1日 17時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - すごくいい話ですね！もう感動しました。続き楽しみにしています！これからも更新頑張ってください！ (2018年2月27日 21時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 那月さん» はじめまして(^^) な、なんと...！貴重な情報提供をありがとうございます！間違ってなくてよかったです...とても安心しました（＾◇＾） (2017年10月1日 20時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
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