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『...前に言ってた爆弾犯は捕まえたの？』
今から死を覚悟している人間とは思えない言動と態度。
陣平さんの話だと、彼は今観覧車のゴンドラの中にいるはず。
つまり、爆弾は観覧車のどこかに取り付けられてる可能性が高い。
でも、なんで...？
なんで解除しないのよ。
彼の専門が爆発物処理班だということは前に会った時に聞いた。
お兄ちゃんも彼の腕を認めてた。
彼ならどんな爆弾だって解除できるはず。
それを解除しない、もしくはできないということは...
......誰かの命と引き換えに？
『...いいや。ミイラ取りがミイラになっちまったよ』
分かる。
電話越しでも、彼の後悔と無念が伝わってくる。
ほんとに、本当に...
彼はこのまま、死ぬのかもしれない。
『そうだ、A』
『...ん？』
電話越しに、彼が浅く息を吐いたのが聞こえた。
一度しか言わないからよく聞いとけ、と前置きして。
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『俺、好きだったぜ。お前のこと』
柄にもなくガキに惚れるなんてよ、と笑っていた。
携帯を持つ私の手が小刻みに震え始めた。
嬉しいのに...嬉しいはずなのに...
なんでこんな状況で、そんなこと...
『じんぺ、』
『おーっと、もうすぐ時間だから切るぜ。最後に一仕事残ってんだ』
えっ...
待ってと制止の言葉もかけさせてもらえないのか。
一方的に告白しといてそんなの...
そんなの...
『あんまりだよ...』
『...悪い、A。強く生きろ。どんなに辛く苦しいことがあっても恐れるな...いいな？』
"じゃあ、またいつかな ____________"
『じ、陣平さん！？じんぺ、』
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ﾂｰｰｰｰｰｰｯ ﾂｰｰｰｰｰｰｯ ﾂｰｰｰｰｰｰｯ ﾂｰｰｰｰｰｰｯ______
最後のこの、無残な機械音だけが脳内に響き渡っていた。
...私が聞きたいのは、こんな無機質な音じゃないのに。
「お客さん、着いたよ...って、顔色悪いけど大丈、」
「お釣りはいりません。ありがとうございましたっ、」
私は小銭とお札をコンソールボックスに置き捨てて、急いで車の外に出た。
観覧車の周りに人集りができている。
なんとか前の方に進もうと、人混みを掻き分けて最前列まで来た。
「ちょっと！危ないですよ！」
警備員の制止の声すらも耳に入ってこなかった。
私の全神経が彼が乗ってるゴンドラを探すのに必死になっていたから。
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2→←-the beginning of tragedy- [揺れる警視庁 1200万人の人質]
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あーさ(プロフ) - とても深いグリーンさん» ご愛読ありがとうございます！r18タグに関しましては目次のページを御覧下さい♪ (2018年4月19日 1時) (
レス) id: 40de11ab60 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます(о´∀`о)ところで話は変わるんですが、どうしてR-18になってるんですか？ (2018年4月18日 23時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 佰さん» なんと嬉しいお言葉...(T^T)書きたいときに書く気分屋野郎ですが、よろしくお願いします！ (2018年3月1日 17時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - すごくいい話ですね！もう感動しました。続き楽しみにしています！これからも更新頑張ってください！ (2018年2月27日 21時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
あーさ(プロフ) - 那月さん» はじめまして(^^) な、なんと...！貴重な情報提供をありがとうございます！間違ってなくてよかったです...とても安心しました（＾◇＾） (2017年10月1日 20時) (レス) id: 611fb27d39 (このIDを非表示/違反報告)
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