5話 ページ5
貴女side
午後になり、リーマスの授業にやって来た。
実地練習をするとのリーマスの言葉にひと籠のピクシー妖精が暴れたのを思い出した生徒は少なく無いだろう。
しかし彼をからかったピーブスをワディワジ(逆詰め)で撃退した事により生徒達は彼を尊敬の眼差しで見つめた。
職員室に入るとちぐはぐな古い椅子の1つにセブルスが座っている。
彼お気に入りの低い肘掛け椅子に腰掛けるその口元には意地悪なせせら笑いが浮かび、目がギラギラ光っている。
「ルーピン、開けておいてくれ。我輩、出来れば見たくないのでね。
誰も君に忠告していないと思うが、このクラスにはネビル・ロングボトムがいる。
この子には難しい課題を与えないようご忠告申し上げておこう。ミス・グレンジャーが耳元でヒソヒソ指図を与えるなら別だがね。」
「術の最初の段階でネビルに僕のアシスタントを務めて貰いたいと思っていましてね。ネビルはきっと上手くやってくれますよ。」
去っていくセブルスに”ちょっと、何しに来たのよ！”と小声で抗議したが肩を竦めて居なくなった。
後でグーパンお見舞いしてやる。
リーマスは皆を部屋の奥まで集めるとワナワナ震える古い洋服箪笥の脇に立った。
「心配しなくていい。中にまね妖怪ボガートが入ってるんだ。
ボガートは暗くて狭い所を好む。
それでは、最初の質問ですが、まね妖怪のボガートとは何でしょう？」
「形態模写妖怪です。私達の一番怖いものに変身します。」
「素晴らしい。
ボガートを退散させる呪文は簡単だが精神力がいる。
此奴を本当にやっつけるのは”笑い”なんだ。君達はボガートに滑稽だと思える姿をとらせる必要がある。
初めは杖無しで練習しよう。私に続いて言ってみて…リディクラス(バカバカしい)！」
上手い。
説明は勿論の事、生徒達を惹き付けるのが本当に上手だ。
「よーし、ネビル。君が世界一怖いものはなんだ？」
「スネイプ先生。」
「スネイプ先生か…怖いよね。ネビル、君はお婆さんと暮らしているね？」
「でもおばあちゃんに変身するのも嫌です。」
「そういう意味じゃないんだよ。お婆さんの服を着たスネイプ先生を思い浮かべるんだ。」
3つ数えた後、洋箪笥からセブルスが出て来て、ネビルの呪文が聞こえたと思った刹那、レースで縁どりをした緑のドレスを纏い、虫食いのある禿鷹が付いた帽子を被り、真紅のハンドバッグを持った姿に変わっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます！励みになります！ (2018年12月2日 8時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
Lei01(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新ありがとうございます！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: 5adfb421b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜彩 | 作成日時：2018年12月1日 16時
