36話 ページ36
貴女side
「言語道断…あろう事か誰も死ななかったのは奇跡だ。こんな事は前代未聞…スネイプ、君が居合わせたのは幸運だった。」
「恐れ入ります、大臣閣下。」
「マーリン勲章、勲二等、いや、私が口喧しく言えば勲一等ものだ。」
私は目を閉じ、横になったまま聞いていた。
何だかとてもフラフラして、聞いている言葉が耳から脳にノロノロと移動する様な感じでなかなか理解出来なかった。
手足が鉛の様に重く、瞼を開ける気にさえならない。
そのまま二度目の眠りにつく。
突如、バーン！というドアが猛烈な勢いで開いた音と共に凄まじい怒号が聞こえたきた。
「白状しろ、ポッター！一体何をした！」
「スネイプ先生！場所を弁えて頂かないと！」
「スネイプ、まぁ、無茶を言うな。ドアには鍵が掛かっていた…」
「此奴が奴の逃亡に手を貸した！分かっているぞ！」
「いい加減静まらんか！」
あまりに煩いのでまだフラフラする足取りのままベッドを出る。
「おや、目が覚めたんですか！」
「閣下はポッターをご存知ない！此奴が…」
「セブルス、煩い。」
セブルスの背中に額を押し付けてお腹に腕を回すと一瞬吃驚したセブルスが此方を向く。
「A、起きたのか。」
「君の声が煩くて。」
「今回ばかりは許さんぞ、A！貴様また我輩の制止の声を無視しおって！
挙句の果てに杖を持たないで吸魂鬼の群れに突っ込む始末だ！
我輩の肝がどれだけ冷えた事か！」
「痴話喧嘩は他所でやってくれ。」
大臣の声が聞こえたが無視する。
「だが、無事で良かった。」
「セブルス…。」
「おほん。A。君からも色々と聞かねばならん事かある。」
「大臣。私からもブラックについて言いたいことが。彼は無実です。」
「どういうことだ！」
「私から丁寧にお話したいですが生憎まだ体調が優れませんので此方で御容赦下さい。」
自分の記憶を大臣に渡し病室から追い出す。
これでシリウスの無実も証明される事だろう。
さてと、と目の前に不貞腐れた表情で立っているセブルスを見る。
「リーマスの事バラすなんて言わないわよね？」
「…どうして君は彼奴の事ばかりなんだ。」
「そんな事無いわよセブルス。」
「どうして自分の身の安全を優先しない。」
「私は不死者よ？簡単には」
「そういう事を言ってるんじゃない！…君が傷付くのを見たくないのだ。」
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夜彩(プロフ) - ありがとうございます！励みになります！ (2018年12月2日 8時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
Lei01(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新ありがとうございます！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: 5adfb421b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2018年12月1日 16時
