33話 ページ33
貴女side
「シリウス、私だ、ピーターだ…君の友達の。まさか君は…」
「私のローブは十分に汚れてしまった。この上お前の手で汚されたくない。」
「リーマス！君は信じないだろうね…計画を変更したならシリウスは君に話したはずだろう？」
「ピーター、私がスパイだと思ったら話さなかっただろうな。そうだろう？シリウス。」
「すまない、リーマス。」
「気にするな。その代わり、私が君をスパイだと思い違いした事を許してくれるか？」
「勿論だとも。」
雨降って地固まるというように今や2人の絆は一層強靭になった。
「ロン…私はいい友達、いいペットだっただろう？
私を殺させないでくれ、ロン。お願いだ…君は私の味方だろう？」
「自分のベッドにお前を寝かせていたなんて！」
「優しい子だ。情け深いご主人様。
殺させないでくれ。私は君の鼠だった。」
「人間の時より鼠の方が様になるなんて言うのはあまり自慢にはならない。」
「優しいお嬢さん、賢いお嬢さん…貴女ならそんなことをさせないでしょう？」
ハーマイオニーはローブを引っ張り、しがみつくペティグリューの手からもぎ取り、怯え切った顔で壁際まで下がった。
「ハリー、君はお父さんに生き写しだ…そっくりだ…」
「ハリーに話しかけるとはどういう神経だ？
ハリーに顔向けが出来るか？
この子の前でジェームズの事を話すなんてどの面下げて出来るんだ？」
「あ、あぁ。貴女は、貴女ならそんなことはさせないでしょう？
貴女はいつも弱きを助ける人だった…」
「悪いけど、私は友人を殺した奴を許せる程出来た人間じゃないの。
私のローブ、離してくれるかしら？汚らわしい。」
「おぉ。どうか。どうかお願いです！お助け下さいA様！」
「気でも狂ったか。ピーター。」
「これは全てご主人様の為にやったことなのです、my lady…！ご慈悲を！我らが女帝、ラミアー様！」
空気が凍る。
此奴、今、なんて言った。
「やめて！」
思わず杖を突きつけた私に静止する声が響く。
「僕の父さんは親友が殺人者になるのを望まないと思う。」
「そうです、A先生、杖をおさめて。」
「冷静じゃなかったね、ごめん。杖を返すよ。城に戻ろう。」
「待て。」
「シリウス！何をやってるんだ！」
振り返ると私に杖を向けるシリウスが。
その眼差しは昔から変わらず正義を執行する者の目。
あぁ、やはり面白い。
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夜彩(プロフ) - ありがとうございます！励みになります！ (2018年12月2日 8時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
Lei01(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新ありがとうございます！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: 5adfb421b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2018年12月1日 16時
