32話 ページ32
貴女side
「「「エクスペリアームス！」」」
三重に重なった声がしたと思うとドアの蝶番がガタガタ鳴る程の衝撃が走り、セブルスが足元から吹っ飛んで壁に激突し、ズルズルと床に滑り落ちた。
髪の下から血が流れてくる。
私はセブルスに駆け寄り治癒呪文を唱えると3人の杖を奪った。
「「「A先生！どうして、」」」
「やりすぎよ皆。落ち着きなさい。」
「証拠を見せる時が来たようだ。君、ピーターを渡してくれ。」
「シリウス。どうしてこの鼠がペティグリューだと断言できるの？」
シリウスはローブからクシャクシャになった紙の切れ端を取り出した。
1年前の夏、日刊予言者新聞に載ったロンと家族の写真だった。
そして決定的な証拠である指と異様な寿命を前に誰もこれがペティグリューでは無いと説明出来なかった。
「ハリー、シリウスが君のご両親を裏切ったんじゃない。ピーターが裏切ったんだ。」
「嘘だ！ブラックが秘密の守人だった！ブラック自身が貴方が来る前にそういったんだ！此奴は自分が僕の両親を殺したと言ったんだ！」
「私が殺したも同然なんだ。最後の最後でジェームズにピーターを守人にするように進めたのは私なんだ。」
「話はもう十分だ。」
ロンからスキャバーズを受け取ったリーマスはシリウスと一緒に呪文をかけた。
青白い光が二本の杖から迸り、スキャバーズが宙に浮き静止する。
激しく身を捩ったかと思うともう一度目も眩むような閃光が走り一人の男が現れた。
「やぁ、ピーター。暫くだったね。」
「リーマス、君はブラックの言うことを信じたりしないだろうね…彼奴は私を殺そうとしたんだ。」
「少し話の整理がつくまでは誰も君を殺しはしない。」
「此奴は私を殺しにくると分かっていた！
此奴は私達の誰もが夢の中でしか適わないような闇の力を持っている！
そうでなければどうやってあそこから出られる？
きっと名前を言ってはいけないあの人が此奴に何か術を教えこんだんだ！」
「悪いけど、そんな術はないのよペティグリュー。不死者の私が言うんだから間違いない。」
「はっきり言って、何故無実の者が12年も鼠に姿をやつして過ごしたいと思ったのかは、理解に苦しむ。」
ペティグリューはその後も言い訳を続けていたがそれらは尽く論破された。
見ているこっちが可哀想に思う位だったが生憎私にはこんな奴に同情はしない。
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夜彩(プロフ) - ありがとうございます！励みになります！ (2018年12月2日 8時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
Lei01(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新ありがとうございます！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: 5adfb421b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2018年12月1日 16時
