26話 ページ26
ハリーside
試験が始まり、週明けの城は異様な静けさに包まれた。
魔法生物飼育学のテストでやっとハグリッドと話す機会を得た。
ハグリッドと一緒に裁判に出ていたA先生も控訴に出るらしくそれが少しだけハグリッドを励ましていた。
「Aは裁判の時も庇ってくれたんだ。
ルシウスにかき消されたがな。
俺とバックビークの為に資料まで持ってきてくれて。」
A先生も午後の魔法薬学の試験後にハグリッドは大丈夫か、と聞いてきたので今は大丈夫そうだということだけ伝えた。
闇の魔術に対する防衛術のテストを受け終わって城へと向かうと正面玄関の階段のてっぺんに魔法大臣がいるのが見えた。
「やぁ、ハリー！試験を受けてきたのかね？」
「はい。」
「ハリー、あまり嬉しくないお役目で来たんだがね。
”危険生物処理委員会”が私に凶暴なヒッポグリフの処刑に立ち会って欲しいと言うんだ。
ブラック事件の状況を調べるのにホグワーツに来る必要もあったのでついでに立ち会ってくれという訳だ。」
「まるで控訴裁判はもう終わったかのような口振りですわね、大臣。
斧まで用意して来て。何処が公正裁判だって言うんです？」
「そんなことを言われても君はマルフォイ氏側で…」
「私は勝手に巻き込まれただけです！」
A先生が大臣に文句を言うのをスルーして昼食を食べ、最後の占い学の試験に向かった。
カーテンは締め切られ、火は燃え盛り、いつものムッとする様な香りでむせ込んだ。
水晶玉に見えるものをでっち上げて試験を終わらせ、帰ろうとした時、背後から太い荒々しい声が聞こえた。
「事は今夜起こるぞ…
闇の帝王は友もなく孤独に朋輩に打ち捨てられて横たわっている。
その召使いは12年間鎖に繋がれていた。
今夜、真夜中になる前、その召使いは自由の身となり、ご主人様の元に馳せ参ずるであろう。
闇の帝王は召使いの手を借り、再び立ち上がるであろう。
以前より更に偉大に、より恐ろしく。
そして運命の歯車が周りだし、悩める者を闇へと引きずり込むだろう。」
虚ろな目をして口をだらりと開けていたトレローニー先生の頭がガクッと前に傾き胸の上に落ちた。
ウゥーっと呻くような声を出したかと思うと、先生の首がまたピンと起き上がった。
「ごめんあそばせ。私ちょっとウトウトと…」
先生の予言を2人に伝えようとするとハグリッドが控訴に敗れたことがわかった。
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夜彩(プロフ) - ありがとうございます！励みになります！ (2018年12月2日 8時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
Lei01(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新ありがとうございます！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: 5adfb421b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2018年12月1日 16時
