最早ここまで ページ27
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ーーーないですけどムリですごめんなさい。
喉元までせりあがるモノのせいで、そこまで言えずにうずくまる。どこかで盛大な舌打ちと、聞こえよがしな嫌味が飛んできた。
「志摩ァ、バカだけならいざ知らず、使えねえ女まで連れてくるな！血が怖いですこんなの見れな〜い！ってふざけた女の典型か？
お嬢ちゃんはどっかの署長に色目でも使って刑事にしてもらったのか？あぁ！？」
「……おいオッサン、いい加減言って良い事と悪い事が」
「わあ凄いですね刈谷さん。このバカより俊足で懲戒免職に近づきましたよ今。伊吹はもっかいステイステイ。言ったろ、古いんだってこの人。令和に来れてないから１人だけ」
「だから聞こえる声で嫌味を言うなッ！」
嘘でしょ私の吐き気ごときで揉め事が起きてしまった。そして私の為に怒ってくれている先輩と、庇ってくれる志摩さんがいたたまれない。
怒鳴られるのは仕方ないし、慣れている。あとまあ……確かに凄い女性蔑視だけど。例えばこれを桔梗隊長に言ったのであれば大変胸クソだけれども。
それを私に言ってしまうと完全にネタである。「こいつの使える色目って何？」と誰かに問われた場合、この方は答えられるのだろうか。
「ぁ、の」
とにもかくにも私がここで粗大ゴミみたいに丸まっている限りは一触即発だろう。
もう大丈夫です。治まりました。
必死に呟きながら無理やり顔を上げれば、かちりと。よりによって「刈谷さん」と視線が合った。
「ああ"？」
怒りに紅潮した顔が、ひくりと私の姿を捉えて脈を打つ。しゃがれた目元が大きく見開かれて、先輩じゃないけど直感的に「まずい」と思った。
私はこの人を全く知らない。知らないけれど、この部署の人達と何度かすれ違った事はあるはずだった。
ただそれはーーーきっと死ぬ程バタバタしていた時だろうし、顔なんか見ている暇なんてお互い無いと思っていた。
だけど、この反応は。
捜査一課で長らくやって来たであろう、本物の刑事の記憶力は。
「オイお前、見た事があるぞ。確か」
逃げ場の無い空気の中、熱気しかない風が上げた顔を撫でた。ろくに頭も働かなくて、ただ胃がぐるりと痙攣する感覚だけをやけに冷静に感じる。
ーーー先に言います。この人の言葉を遮りたい気持ちはありますが、これはわざとではありません。
「……ッぅ"ぇ」
「はいアキラさんストップ！伊吹袋！何か袋！」
「ええええやっぱダメなんじゃん！」
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夜空 -Night Sky-(プロフ) - 果さん» はい！もちろんです！ (2021年5月31日 1時) (
レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
果 - 莉子さん» 莉子様、ありがたいコメントを頂き感無量です…！長らくお待たせしてしまいましたが続編作成致しましたのでそちらもまたお願いいたします。 (2021年5月17日 14時) (レス) id: 5cf2525d27 (このIDを非表示/違反報告)
果 - 夜空 -Night Sky-さん» またまたお久しぶりです！続編作成致しましたので、そちらものんびりとお付き合い頂ければ幸いです！ (2021年5月17日 14時) (レス) id: 5cf2525d27 (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 本当にすきな作品です。続きが楽しみで仕方がありません！！！応援してます！ (2021年2月21日 2時) (レス) id: acfcc10f6f (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 果さん» こちらこそ素敵な作品をありがとうございます！...くずみぃいいい() (2021年2月14日 23時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果 | 作成日時：2020年7月30日 22時
