連 弾＿Ren.N＿

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次のレッスンの日


部屋には、１人の記者さんがいた





［最優秀賞、おめでとうございます！］



『ありがとうございます、

今日はわざわざすみません』




［いえいえ、お会いできて光栄です。］









「…すごく嬉しかったですね、

信じられへんくらい！」





［そうなんですね〜、









…高校生のおふたりですが、

卒業後の予定はありますか？］









空気が凍る


未来のことなんて考えたくなかったから。







そこで一緒に話してた先生が自慢げに話し出す







(実はね、海外からの手紙も来てるのよ！)






「は？」



『聞いてませんよ…？』






(ほんとよ！

だから私としてはどちらかは行ってほしいと思ってますの)






『先生、それは…』


「俺らまだ進路すら決めてないんやで？」




(あら、いいじゃないの！)







今のわたしには、重すぎた









.









『…………ごめんなさい、

ほんとにごめんなさい、っ』







わたしは走ってそこから逃げた



制止を振り切って、走り続けた





どのくらい走ったかもわからなくなった頃


腕を急に掴まれた








「まてや、っ！

…どこまで、行くねん…」






『………………ごめん』








そしたら抱きしめられて




キスされて




優しい温もり感じて









『もう、…やだ、ぁ……』







膝から崩れ落ちた。

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