おにいさんのこいびと ページ1
「マジだって!めちゃくちゃ可愛い女の子と裏道さんが…」
「俺がなに」
「ヒッ…!」
熊谷、いけてるお兄さん、うたのお姉さんに兎原が熱弁しているところ、後ろから奴の肩を叩くと怯えて熊谷の背中に隠れた。
何の話をしていたのか尋ねると熊谷が答える。
「裏道さんが女の子と会ってたって」
「オイ!裏切るなよ!」
「ああ、お前後ろ尾けてただろ」
「へ!?なんでバレて…あ、いや、その〜…はは…」
なるべく笑顔を作って兎原の肩に腕を回す。
「別にいいんだけどさ、あいつの顔見た?」
「い、いや…」
「めちゃくちゃ可愛かったって言ってました」
「オイ!!」
熊谷の告げ口に冷や汗を流す兎原の頭を掴んで全力の握力で握る。
「イダダダダダ!」
「あいつに近づこうとしたらマジで殺すから」
そう言って楽屋へ向かう。
今日は土曜日。
彼女は休日なので、俺の家で食事を作ってくれるという。
楽しみすぎて今日はいつにも増して頑張れた。
たくさん、癒してもらおう。
「ただいま」
「おかえりなさーい!」
エプロン姿の天使が駆け寄ってくる。
ああ、かわいい
「ん、いい子にしてたか」
「はい!お掃除も洗濯もちゃんとしました!」
「そんなの、いいのに。」
「お家にお邪魔してるから…それに、」
裏道さんの奥さんになったみたいで、楽しかったです
照れくさそうに言った彼女の言葉に胸を射抜かれ、衝動的に唇を噛むように奪う。
ぎゅっと抱きしめると彼女の柔らかい匂いに混じって自分の匂いがする。
不味い、昂ってきた。
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作成日時:2021年10月1日 23時