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肆話 ページ8

「"幻想郷"はね、妖怪や妖精、神霊、鬼、仙人に、魔法使い、神、それと人間、その他諸々の種族が共存しているの。」

『幻想郷って、いわゆる異世界ってやつ?』

「いや、異世界とは違うな。幻想郷は外の世界と"結界"で隔離された場所なんだぜ」

『結界?』

「そう。外の世界とは、"博霊大結界"で隔離されているのよ」

『でも、どうして結界で隔離なんて…』

「幻想郷はね、妖怪達の逃げ場とでも言うのかしらね」

逃げ場とはどういう事だろうか。
疑問が頭をよぎる

「妖怪達は、人間に恐れられることで存在意義を示していたの。でも、科学の発展によって人間は妖怪を恐れなくなり、消滅してしまう可能性があった。」

「だから結界で隔離して、幻想郷ができた。幻想郷の住人は、いわば、"幻想の生き物"ってことよ」

「まぁ簡単に言うと、"忘れ去られたもの達の集う場所"ってことだな。」

『忘れ去られたもの達…?』

忘れ去られたもの達が集うという事は、もしかして私も忘れ去られた存在なのか?
という考えがでる。

『それじゃあ、私は忘れ去られた存在?』

「あっいや紫が連れて来たんだろうから、そういう訳ではないと思うぜ?」


《忘れ去られる………誰に?》


『誰に忘れられるんだろう?』

「どういうこと?」

さっきの自己紹介もそうだが、自分自身についての記憶が曖昧になっている


『さっきの自己紹介でもそうだったんだけど、私についての記憶が曖昧になってるみたい』

「う〜ん、どうゆうことなんだぜ?それは、幻想郷に来てからなのか?」

『おそらく』

「ま、そのうち思い出すんじゃない?」

『そうだね』

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作者名:翡翠 式 | 作成日時:2020年1月6日 22時

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