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再会 ページ7

Side.ショッピ


慌てるチーノを横目に見つつ、ショッピはその横に倒れるエーミールの方へ体を向けた。
案の定、彼も小学生の姿になっていた。幸いにも怪我はないようで、スヤスヤと穏やかな顔で爆睡している。幸せそうだ。何も知らない大人が見れば起こすのを躊躇ってしまう程に。
しかしながら事態が事態だ。ショッピは急いでエーミールの体を揺さぶる。

「エミさん、大丈夫ですか」

「スヤァ……」

「駄目だこりゃ」

仕方ない。最終手段に移ろう。
体を揺さぶっていた右手を彼の顔に近づけ、中指で額を思い切り弾く。いわゆるデコピンというやつだ。

「い"っ!」

すると、案の定エーミールは涙目になりながら目を開く。

「おはようございます」

「おはようございます……って、何でデコピンしたんですか!酷いで………」

先程のチーノ同様、ショッピとチーノの姿を視界に捉えた瞬間、エーミールが石のように固まってしまう。

「……え」

「?」

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!??」

突然の絶叫に耳を塞ぐ二人。まぁそりぁ起きた瞬間知り合いが小学生の体になってたらビックリするだろうが、流石にこれはオーバーリアクションではないだろうかとショッピは思う。

「ちちちち、縮んでる!?お二人共縮んでますよ!?」

「知ってます」

「……エミさん、自分の体見てみ」

ショッピの後ろで、いつの間にか落ち着きを取り戻したチーノがニヤニヤしながらエーミールをそそのかす。

「………え"!?何で縮んでんねん!!なんでなくぁwせdrftgyふじこlp」

「いったん落ち着けや。うっさいねん」

「いや辛辣!?というか、な、なんっ、何なんですかこれ!?なんで子供なんですか!?」

「さあ、なんでやろな。…それはそうとエミさん若返ったおかげで毛ェ増えたな。やったやん」

「余計なお世話ですっ!!」

とてつもなくくだらない、小学生のようなやり取り。
そんな体の大きさ以外は何も変わらないいつもの光景に、ショッピはため息をつく。
でも、そんな光景に内心安堵感を覚えたことは確かだった。

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(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え??うせやろ??? (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……!?あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただの黒砂糖 | 作成日時:2020年4月19日 13時

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